白髪生活なう

去年の今ごろ、白髪染め生活がホントに嫌になった。

染めても染めても、生きてれば成長しつづけるワタシの髪の毛。十日もすれば生え際にチラッとヤツが光り出す。

なんなんだ、この不毛な戦いは。
まるで洗濯物を洗ってたたんでしまうのに、またすぐそれを出されるのと同じで（ちょっと違うか）、要するに

意味ねえじゃん

しかし、こんなワタシにも一応、若く見られたいキレイに見られたい欲はあった。意味ねえと思いながらも、ワタシは近所の白髪染め専門店に定期で通っていた。

そんなある日。
ワタシはとあるサイトで「外国人は必ずしも白髪を隠すことにこだわってない。なぜならいろんな髪色があるってことを知ってるから」という趣旨の文章をみかける。

た、たしかに！

その記事の著者によれば、だから海外の方々は白髪を隠すのではなく、むしろそれを活かし明るく染めたりして楽しんでいるらしい。

ん……！？

白髪人生において真っ暗だったワタシの目の前が、急にまばゆく光り出した。
いいじゃないか、それでいこう！（単純）

ワタシの心は決まった。もともと友だちの美容師さんには「もっと白髪増えたらそのままにして、グレーとか紫に染めたらオシャレだよ」
と言われていたのだ。まあ時期的にもう少し待った方がいいのかもしれないが、外国人だって頭髪全部同じ色のヒトばかりではないハズ。なんとかなるだろう。

そう。
いつでも大抵この、”なんとかなるだろう精神”でことを進めてしまうのがワタシの悪いクセ笑。案の定、前出の友だちには「あぁ…もう（染めるの）やめちゃったんだ」と絶句されたが、引き下がるもんか！

だって、ほーんっとにイヤなんだもん
ムダなもんに時間とお金を使うのが

とはいえ、そんな合理化人間なワタシでもちょっぴり恥ずかしいのは事実だった。
近所の知り合いに会うのが嫌だった。通りすがりの子どもに「あのオバサンさぁ」と指差されたときは、なんだと！と心かき乱された笑

が、しかし。

あのね、不思議なことに、そんな感情とは比較にならないくらい、圧倒的に気持ちがラクになったのだった。

白髪のままでいい
白髪が生え際にでてきても、隠さなくていい
白髪染め専門店に行かなくていい

それが、ここまで気持ちをラクにするとは！！！！！
圧倒的ストレスフリー！！！！！てかどんだけこれまで白髪にメンタルを支配されていたんだ！！笑

はじめこそちょろちょろ出ている白髪姿が恥ずかしかったものの、次第に気にならなくなり、ワタシは何故かごま塩アタマというよりは染めてた影響もあるのか、白・黒・茶・焦げ茶といろんな色のmixヘアとなり、娘に「キツネじゃん」とバカにされながら日々を送っているのだが

キツネとワタシ

最近もうひとつ気づいたことがある。

白髪って楽しい！

黒髪って色がのらないじゃないですか。だから白髪染めで均一の色にするのって、そりゃあ強い薬使ってるよねーて思う。それが、白髪になったら、若者が使うようなヘアマニキュアとか、ドンキに売ってるカラートリートメントとかで十分色がのる。

こんなやつでいい感じに色づいてくれる（数日で落ちちゃうけど）
ピンクとか紫も試してみたい

白黒だとコントラストがキツイから見た目も地味だし真面目そうにみえちゃうけど、白に少し色をのせるだけで柔らかい印象になる。なるほど、海外の方が白髪をたのしむって、こういうことなのね！

これはねー楽しいわ。年取って白髪増えて、なんか落ち込みがちだけどさ、モノは考えようっていうか、プラスに考えるって大事だよね。
しかも、白髪染めをやめたからかわからないけど、くせ毛でうねうねしちゃってたワタシの髪、なぜかヒジョーに調子いいんだが。

てわけで、白髪生活ぜんぜん悪くない。
（あ、ただひとつ、オーディションには受からなくなった。笑）