チェコ周遊旅のススメ ープラハしか行かないなんて損してる 編ー
大事なことなので強めに言いました。
過去にチェコ共和国を訪れたことのあるひとで、「プラハ」しか行かなかった、あるいは「今度行くけどプラハだけでいいや」と思っているそこのあなた。
ごめんなさい、ちょっと損してます。
チェコ周遊旅を、していないなんて。
チェコは交通費が安い&周遊旅がしやすい国
なんども口を酸っぱくして言いますが、チェコの国土面積は北海道と同じくらい。首都のプラハを拠点にしても、1時間程度でいける街がたっくさんたっくさんあります。最大でも3、4時間程度で端から端までいけちゃうんです。
チェコといえば「プラハ」。いや、そう。プラハは最高なんです。大好きです。何日でもいられちゃう刺激にあふれているし、次点人気の「チェスキー・クルムロフ」だって素晴らしい。この2都市は確かに黄金ルートであるし、初めてのチェコならそれだけでおなかいっぱいになれるはず。でもそれだけを見て、ドイツなりオーストリアなりに行っちゃおう〜というルートをたどる人があまりにも多い気がしています。だけどせっかくチェコに来たのなら…もう1都市…欲を言えば2〜3都市?いや4都市?少し足を伸ばしてみてほしいというのが私の切なる願いです。
なぜなら、それぞれの街にいろいろな魅力が詰まっているから。
もう、宝石が散らばっちゃっているわけです。その場で立ちっぱなしだと拾えないけれど、一歩踏み出せば拾えそうな距離感で。
こんなに美しいチェコの手作りガラスボタンたちも、
伝統工芸を継ぐひとの美しい姿も、
大きすぎない街の広場を見下ろした風景も、
プラハとは違う色の路面電車も、
みんなが飲んでるビールの原点も、
チェコアニメの源泉となる街も。
マリオネットのルーツも。
夢見たいな可愛さの駅も。
ふと車窓から見える広い空と、草原も。
プラハだけじゃ見られない風景がたくさんたくさんある。
しかもチェコの交通機関はかなり安い。最安のバスだって快適だし、少しコツを覚えれば鉄道だって難しくないしこれも快適。だからこそ、むしろ周遊しなきゃソン!なのです。
はじめてチェコを訪れた大学生の春、私は「プラハ」に3泊、「テルチ」に1泊した。友達と行く初めての海外旅行にドキドキしながら、プラハに大興奮したけれど、やはりバスで3時間ほど足を伸ばした「テルチ」もすごく印象に残っている。ちょっとドキドキしながら選んだ場所って、冒険心も含めて、結構印象に残りませんか?
テルチも有名な観光地だけれど、プラハに比べれば田舎だ。テルチに向かうバスの風景は草原が広がっていて、東京育ちの私にとってはその広大な草原も新鮮だった。街の中心地を一歩外れると民家や生活圏にすぐに出られるような小さな街を歩くのも楽しくて、観光客向けじゃないようなお店にも入ってみた。英語が全然通じなかった。でもはじめてのチェコで、プラハ以外のチェコも見ることができてよかったなと今でも思う。
いきたい!というきっかけは「なんとなく」でもいい
今後私がnoteにて記事を書いておすすめして行く場所は、ちょっとマニアックなチェコの都市が多いです。だからといって、はじめてチェコに来ました!という人が、プラハ+どこへいこう?と思ったときに、ここを選んだって良いのでは?そんな場所たちについて、オススメする理由と、そこへ行く方法なども含めて書いていきたいと思っています。
どんな街を訪れるにも、きっかけは「なんとなく」でいいと思う。
その国に、その街に惹かれたなら、それだけで行く理由になる。
とはいえ旅行中の限られた時間で選ぶ行き先だから、行くべき理由はこちらでお伝えして、どこにしようかなって、選んでもらえたらうれしいな。
定番の観光地をひたすらに訪れて、写真を見て、これはどこの国だったっけ?ってわからなくなっちゃうなんて悲しい。私はそういう旅をあまりしたくなくて。時にはオススメされるがままにでも、最終的には行き先は自分で選んで、自分の思い出をつくる。だってひとり旅って、そうするしかないのだもの。ひとり旅に限らず、これからチェコを旅する人がみんなそうであってほしいな、と勝手に願っております。
さて。先日、海外ひとり旅の基礎準備についてまとめました。
そして今回は「チェコ旅に向けての準備」について書いてみましょう。おもに交通手段や、周遊に役立ちそうなツールなどをご紹介していきます。
はじめに断っておきますが、わたしは「方向音痴」だ。
(いばることではない)
それでも現代の最新技術や、ときには街の人々に支えられ、こんな私でもひとりでチェコ周遊旅なぞできてしまっているのだからすごい。へなちょこトラベラーな私が支えられているのはこんなサービスたちです。
チェコ旅に欠かせないアプリ・サービス
私がチェコ旅に欠かせないのは、GPS機能がついていて、現地で使えるスマホ。そしてその次に欠かせない旅のパートナーが下記のサービスたちだ。
チェコに行くぞ!となったら、必ずアプリダウンロードかブックマークしておいてください。絶対後悔しないから。
①IDOS:チェコの「乗換案内」 。長距離の鉄道やバスなどの交通機関も網羅していてめちゃくちゃ重宝します。むしろないとどこにも行けない。これにはかなり頼りっぱなしです。のちほど使い方などもご説明します。
②Google Map :…は、まあ、私が改めて語る必要もないですね。「現在地→目的地」のリサーチができる必須アイテム。トラムやバスの時刻表も対応していることが多いので本当に助けられました。GoogleMapに頼りすぎていると自分の旅能力がどんどん落ちていくような気がしていくくらい優秀です。
そして今回のチェコ旅で改めて加わった3つ目のサービス。
③Mapy.cz :はいこれテストに出ます。今回の旅先ではGoogleMapが対応していない地域があって大変あせりました。そのときにこちらのサービスとアプリが大変重宝しましたとさ。
(今調べてみたら、日本の地図も対応してる!私が知らなかっただけで、想像以上にワールドワイドなアプリでした)
アプリをダウンロードすると、地域を指定して地図がダウンロードできて、インターネット環境がない場所でも地図を見ることができるという点がすごいです。ただし時刻表などは対応していなかった気がするので、乗り継ぎの参考はIDOSなどと併用した方が良さそうです。
インフォメーションセンターって大事
ある街に行ったとき、なんとGoogleMapが使えなかった。今までなかなかな田舎町に行っても使えていたし、この日行ったのはそこそこ大きめな街だったので盲点すぎた。Mapyのことも知らなかったそのときの私は、思わずあたふたしてしまった。
かつてならばガイドブックを持参するか、旅行で新しく訪れる場所ではインフォセンターで地図くらいはもらって、その情報を頼りに行っていたというのに。夜遅く到着して駅からホテルに直行したという事情もあり、街中の観光センターに寄れず地図を事前に入手できなかったのだった。結局は宿泊していたホテルに戻りフロントの人に頼る形になったが、その街のインフォメーションセンターの場所くらいは確認しておくべきだった。別の街ではまずインフォメーションセンターで地図をもらってだいたいの街の歩き方なども説明してもらうことにして、随分と安心したものだった。至極当たり前のことだけれど、ネットに頼りすぎると足元をすくわれがちだなと思った。ちなみにインフォセンターはWi-fiが飛んでたりもするので旅行者には重要スポットですね。
さぁ周遊するぞ: リサーチ編
一つ予備知識として。チェコ語ができない私ですら知っているこの言葉。
"Nádraží"(ナードラズィー)は”駅”という意味で、単独で使われる場合は鉄道駅をさすことが多い。ちなみに”本駅(Main Station)”は"Hlavní Nádraží" で、"hl.n"と略される。バスターミナルは頭にバスがつき、”Autobusové Nádraží" (略して"aut.nádr.")と表記されています。
その点に注意しながら、「乗り換え案内」のチェコ版で行き先を入力してみましょう。
まず「English(イギリス国旗)」を選択。
たとえば「Trains +Buses」を選択しつつ、ざっくりと、「Praha」から「Brno」などと検索してみると、バスと鉄道両方のルートが出て来て便利です。逆にHl.nやaut.nadrなどの表記がついているものを選んでしまうと、バスや電車に限定されてしまいます。限定したい場合はその表記で絞りましょう。
よしこれでいこう!と気持ちが決まったら、IDOSから直接予約できる場合もある。ただしすべての便が反映されているかどうかわからないので、特にバス会社を指定したい場合などはそれぞれのサービスのサイトで調べて予約したほうが確実かもしれない。
周遊するぞ: バス編
過去になんどもチェコ国内やその隣接国へバス旅をしたことがあるが、バス旅はなかなか快適。私がたいてい使っているのはこちら。
①RegioJet(レギオジェット):
チェコを中心としたバスサービス。同名の鉄道サービスもある。真っ黄色なので遠くからでもわかります。昆虫っぽいフォルム。
バスの座席にはモニターもついていて映画なども見ることができて、飛行機のエコノミークラスくらいの快適さだ。短距離を走るバスで「Self Service」となっている場合はバスには運転手のみだが、その表記がない場合は運転手の他に添乗員がいて、コーヒーや紅茶などを無料で振舞ってくれるサービスもある。乗車時間15分以上前ならキャンセル無料なのも嬉しい。
事前にネットで予約、決済を済ませておくとE-Ticketが送られてきてそれを提示して乗車する。安いだけあって人気便は売り切れてしまうことも。
以下は今回の旅で使用した際の実際の金額です。ご参考までに。
うーむ。プラハープルゼニュ、50分とはいえ90kmは離れてますよ。
東京じゃ、中野と練馬を往復するバスでももう420円だというのに。
② Flixbus(フリックスバス):
ごめんなさい。こちらは私は乗車したことがないのでお伝えできないのですが、現在ヨーロッパで幅を聞かせている格安バス会社。こちらもかなり安くて良いようです。ただし直前予約だと金額が上がる場合もあるそうなので、変動には注意が必要。
IDOSで調べると同時にさまざまなバス会社の時間、金額なども合わせて出てくるので比較して選ぶのがよいでしょう。
周遊するぞ: 鉄道編
鉄道編はもうちょっと愛をこめて別記事も書きたいのですが。長距離の場合はレストラン車両つきの電車がおすすめです。めちゃくちゃ快適!
こちらはCeske DrahyのEuroCity メトロポリタン号。レストラン車両、混んでなければ永遠にいられる雰囲気。
ブルノープラハの2時間半、ちょっと贅沢に一等車とりましたが、約2400円でした。でもレストラン車両にずっといたので、二等車でも良かったなと。
IDOSで検索すると、その鉄道ではどんなサービスがついているかがアイコンで示されています。レストランマークが付いていればレストラン車両があります。車両名をクリックすると、何号車がレストラン車両かなども書いてあるので、近い車両の座席予約をしてもいいかもしれません。
私はいつもČeské dráhy(チェコ鉄道)のサイトで検索してチケットを予約購入します。でもどうやらIDOSからでも予約可能のようですね。駅の窓口でも購入できますが、英語が話せない人も多いので、やはりネットで事前購入しておくと安心。車掌さんが回って来たときに、電子チケットや印刷したチケット(QRコード)を見せます。
また、Trainlineというこちらのサイトでも予約購入はできました。チェコ鉄道のサイトで使えなかった決済方法がこちらではできたので、決済に迷ったら良い選択肢かと。ヨーロッパを幅広く網羅しているサイトです。
近場でうろうろする場合: 市内の交通機関
プラハをはじめそれぞれの都市で共通するのは、トラム・メトロ・バスは時間制で切符を買う仕組みであるということ。値段設定などもそれぞれで異なるが、たとえばプラハでは下記だ。
また、大きな荷物を持ち込む場合は荷物持込料金 16 CZK(約75円) がかかる。1日券だと1つ無料で持ち込めるのと、時間を心配しなくて良いので私は大抵1日券を買っている。
チケット販売機は新型と旧型があり、メトロの駅やトラムの車内などに設置されていることが多い。トラム停には置いていないことも多いので注意。
ひとり旅の準備編でも書いたけれど、タッチ決済対応のVisaカードが非常に重宝しました。現金払いだと小銭じゃなきゃいけなかったりするのでこれが結構大変です。
券売機でチケットを購入して、出てきたチケットを自分でアクティベート(有効化)します。
矢印の方向で、ジジッという音がするまで奥に差し込みます。たとえば1日券ならば、印字した時点から24時間有効ということになります。ただし、タッチのクレジットカードで購入した場合は、印字した時点から有効化されているのでアクティベートは不要です。
一度アクティベートしたら2回以上する必要はないです。初めて乗る時がトラムだったら車内でジジッとしましょう。
こちらはリベレツの券売機。どこの地域もたいてい黄色かった。
新型はタッチパネルなのでディスプレイで英語が選べるの嬉しいですね。
チェコは周遊した方がお得で楽しい
繰り返しになりますが、すみません。せっかくチェコにきたのなら、プラハ以外にもぜひ見て行ってくださいよ。後生ですから。
今回は交通を中心に取り上げていますが、見た感じ、チェコの周遊旅、良さそうでしょう?
ちなみに、今回の旅ではチェコ以外も立ち寄ったのですが、それぞれの国もだいたい似た仕組みで、時間制のチケットでした。なので24時間券でそれぞれ運賃を比較してみます。
ざっくりですが、物価と比例する印象です。やっぱりチェコは安い。もちろんこれ以上に安い国はたくさんあります。だけど交通費が一番安い国に行こう!じゃないですから。(笑)
魅力溢れる街をコスパよく快適に回れるチェコ、最高じゃん。っていうことなんです。
とはいえたとえばブダペストの周遊券は船にも乗れるぞ!とか、他にも国によって色々お得な部分はあると思うんですけどね。
じゃあ、チェコのどこへ行ったらいいの?と思ったら。
その行き先選び、私がお手伝いします。
この街はこんなところがいいよ!というひとつひとつの選択肢として記事を書いていきます。
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