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「仕事を頑張っているから○○をできない」とは言いたくない

最近、「仕事を頑張っているから○○をできない」という話というか弁明みたいなことを何度か言われた。

仕事を頑張っていれば○○をしないことの免罪符になるか。

仕事を頑張っていなければ○○はできるのか? 例えば、○○に恋愛を入れてみよう。仕事を頑張っているから恋愛ができない。逆は「仕事をしていないから恋愛できる」となる。そんなわけないだろう。

もうちょっと分かりやすく言えば「恋愛しているから仕事を頑張っていない」となる。そうはならないだろうし、これが正しいときにこれを認めたくない人はたくさんいるだろう。

「誰々さんは仕事を頑張っているから、お前にしたこと、許してやれよ」と言われて許せるだろうか? 許せる人もいるだろうが、わたしは許せない。人に悪さしたことと加害者が仕事を頑張っていることは全く違う事象である。混ぜるな。混ぜるな危険。

仕事を頑張っている人は他人に悪口を我慢できない。仕事を頑張っている人は他人に優しくできない。仕事を頑張っている人は他人を大事にできない。
おかしな話である。

「誰々さんは仕事を頑張っているから、お前にしたこと、許してやれよ」と言う人は、この「誰々さん」が仕事をしていなかったら、わたしになにを言うのだろうか? まさか、許すさなくてもいい、とでも言うのだろうか?

わたしは、仕事を頑張っていても許せないことは許せないし、仕事を頑張っていなくても許せることは許せる。

卒業した高校の同期が集まる飲み会で、誰かに幹事をやってもらわなければならなかったことがあった。当時、修士2年の私はぼんくらで、そのまますると留年待ったなしの状態であった。11月の後半となるのに朝8時から夜10時まで修論執筆やデータ整理やら発表スライド作成に取り組まなければならず、日程調整も到底できなかった。しかも、わたしは下宿して地元から離れており、地元の飲み屋事情など知らない。そんな中、幹事をやらされそうになった。そこで、同期にやってもらえないか頼んだところ、仕事しているから飲み会の幹事をできない、お前がやれ、という話をされた。仕事していない人なら幹事ができると思っているのだろうか。結局、この飲み会は、仕事をしている別の同期が幹事となり行われた。この飲み会の翌年、幹事を断った彼はわたしに「仕事してる人間に幹事を任せるとは何事だ」と言ってきた。仕事をしている同期が幹事をやったことに彼は気づいていないだろう。頑張っている人はあなた一人だけではない。

仕事を頑張っている人も頑張っていない人も1日は24時間しか与えられていないから、仕事を頑張っていればできないこともある。しかし、仕事を頑張っていることで過去にした酷いことが許されるわけではないし、それがなにかの免罪符になるとは限らない。

あぁ。仕事を頑張ってるから勉強できないや。

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