子供がゲームをしていて思った事

少し前から、長男が、昔私が遊んでいたRPGを始めた。
要はドラクエみたいなもんだ。

私のデータで始めたので、レベルは上限。
武器は最強。
戦闘で負ける要素が無い程育ち切った勇者達。

長男は文章が読めない（ひらがなだけ読めるが読む気がない）ので、ストーリーを楽しむRPGは不向き。

武器を変えたり
乗り物でフィールドを移動してみたり
ボタン数回押せば倒せる戦闘をしてみたり

あ、雑魚敵に超貴重なアイテム使いやがった。
まぁ、持ってても仕方ないから良いんだけど。（どうせセーブしないし）
一つのボタン押してるだけで勝てるのに、変なスキル使って長引く戦闘。
なんかずっと回復してるし。
ちょ、適当にボタン押してたらセーブしやがった（笑）

と、なんか色々遊んでいる。

フィールドをウロウロしていた勇者一行が、ある村に辿り着いた。
寂れた村で特にイベントも無い。私が遊んでた時も、宿屋に一泊したことあるかな？くらいの村。

そんな村の住人に、長男は話しかけまくっている。

長男は別にセリフを読んで無い。
でも、何故か話しかける。
老若男女問わず、ただ話しかける。

それを見ていて、ふと思った。

この村の住民にとって

今世界で起きている事
勇者の存在
国同士のいざこざ等

物語の根幹である大事なイベント・クエスト達は、彼らにとってはどれ程の意味があるんだろう？と。

そんな事よりも、家畜の出産だったり、どこの爺さんが風邪を引いたとか、隣の娘が誰に恋してるとか、そんなニュースの方が大事件なんじゃないだろうか。

勇者一行と一切絡む事は無くても、彼らには彼らの物語がある。

ゲームのキャラに何言ってんの？と思うかもしれないが、これはゲームに限った話では無い。

近々、東京都知事選挙があるが、テレビでもよく見る2人の女性が都知事になれば、日本は大丈夫だろうか？と本気で思っている。

かと言って、立候補する気も無かったし、する為の金も無い。
そもそも、東京に住んで無いから投票権すら無い。

にも関わらず、関心はある。
マジで頼むよ東京都民…と思っている。

でも、私がもしゲームのあの村に住んでいたら、こんな事思うだろうか？
牛の出産の方が心配じゃないだろうか？

私が日本人のまま、アルプスの少女ハイジが住むようなアルプスの山小屋で、山羊の世話をしながらのんびり暮らしていたらどうだろう？

東京都知事の事なんか気になるだろうか？

私は今、かなり一般的では無い生活をしている。
仕事という仕事はしてないし、貯金もガンガンは減っていっている。
それなのに子供は3人いるし、妻は専業主婦だ。

何故そんな状態になっているかというと、お金が中心にある社会の仕組みに疲れてしまったからだ。
でも、お金が無いと生活は出来ない。
じゃあ、一度貯金を使い切ろう…となって、今に至る。

貯金が無くなったら、また働こうと思っている。なので、あと1年〜2年はこんな感じで生活する予定だ。

なんとなく社会に疲れて、お金の中心の社会から抜け出したかったのにも関わらず、住んでも無い東京の都知事が気になる。

全然抜け出せて無い。
結局、土俵が変わってないからだと言う事に気づいた。

『貯金が無くなったら、また働こうと思っている。なので、あと1年〜2年はこんな感じで生活する予定だ。』

こんなセリフを書く時点で、この社会の仕組みで生きている。
嫌がりつつもその場にいる。
その場にいないつもりでいたけど、しっかり居る。

この先、どちらで生きるのかハッキリさせないとダメだって事かな？と、思いながら長男の遊びを見ていた。

たかがゲームをきっかけに、何を考えてるんだろうか。
どうやら私は、相当暇らしい。特に頭が。

ちなみに、この日を最後に、長男はこのゲームをしていない。
長男よ…お前からのメッセージ、確かに受け取ったぜ！……と、いう事にしておこう（笑）