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時代のはざまを生き抜くコツ ~83年生まれのマーケターの見解~

2020年6月5日に『83・84・85年のトップマーケターが語る、時代のはざまを生き抜くコツ』というウェビナー登壇のお話をいただき、僭越ながら83年生まれの自分がどんな考えでキャリアを積んできたか、今後どんなことを考えているか、個人の見解をお話ししました。(一緒に登壇された方々が一流すぎて、自分はまだまだトップマーケターの域にいけてないのですが…)

当日のウェビナーの全容については、主催者であり前々職の同僚でもあった福田くんがnoteにまとめてくれていますが、当日お話ししきれなかった部分も含め自分の見解を書き残しておこうと思います。

ちなみにウェビナー自体は世代をテーマにした珍しいものでしたが、同時視聴数150名以上、アンケートでは満足度5点中平均4.2点という、大成功と言っていい結果でした。主催かつ当日モデレーターとしても大活躍だった福田くん、そして場を提供してくださったReproの皆様、改めてありがとうございました!

さて、ここから本題です。

団塊ジュニアとゆとりの間の「はざまキャリア論」①

ウェビナーの1つ目のテーマは「はざまキャリア論」と称し、キャリアをどういう意図で歩んできて、どういうことを気にしてきたのかについて各々が語りました。

自分は83年世代なので、今回登壇した #はざまーけたー の中でも若干の違いはあるかもしれませんが、社会に出た2006年ごろはデジタル業界というかIT業界はまだ10年程度の歴史しかなく、Web2.0という言葉が流行ってた時期です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/Web_2.0

IT業界の多くの会社ではまだマニュアルや社内ルール、マネジメント方法も定まってなかったような時代(な気がする)で、フロンティア的な精神を前提(な気がする)に仕事をしていました。

今もVUCAの時代と言われますが、当時も別の意味で不確実性が高くて予測困難な世界。その中で自分がずっと意識してきたのは、一言で言うと「説明責任の果たし方」です。

新卒で入った会社ではデジタル広告のコンサルティングや営業、プランニングを中心に担当していましたが、非常にお世話になったあるクライアントさんがいらっしゃり(今のビジネスパーソンとしての自分を作ってくれたのはほぼその方のおかげと思ってるくらい感謝しています)、その人の期待に応えたり、より貢献するためにはどうすればいいかという意味の説明責任を第1に意識していました。

たとえば自分が担当してる領域である事象が起きて、その要因を明らかにする説明責任を果たすため色んな調査をしたり、よりCVを増やす説明責任を果たすために本来自分の担当領域ではない部分にも首をつっこんだり。そうしてきたことで、結果的に自分のマーケターとしてのスキルの幅を広げることにもなったなと改めて思います。

ちなみに、そうしたキャリアを歩んできた中でのコツについての質問を当日いただきましたが、シンプルに言うと「根性や気持ち」かなと思います。泥臭く時代遅れに聞こえるかもしれませんが、(スラムダンクを読んでバスケを始めた世代としては笑)自分の根底にそれがあるのは間違いなく、ビジネスにおいても根性や気持ちが強い方が最後は勝ると思っています。

※仕事で自分に負けそうになるときには、スラムダンクの「根性なしの午後」が頭に浮かびます

団塊ジュニアとゆとりの間の「はざまキャリア論」②

もう一点、当日はお話ししませんでしたが、自分のマーケティングスキル以外にも意識してきたことがあります。それはマネジメント業務における説明責任です。

現在は組織内において「マーケティングリード」という役割で活動していますが、去年まではマネージャー職でもありました。担当メンバーの活躍や育成に関する説明責任もすごく意識してきたんですが、そこには正直失敗もありました。

マネージャーである自分からさらに上の管理職に報告するうえで、細かく説明責任を果たそうとする余りマイクロマネジメント気味になったり、逆にメンバーとの向き合いが足りなくなったりと、多くの失敗と反省を経験…。経営陣に対しても、担当メンバーに対しても、どちらにも説明責任をしっかり果たせるマネジメントが自分の中で理想でした。

広告代理店から事業主に転職して変わったこと

当日追加で質問もらったのが、広告代理店という仕事を経て現在の事業主という立場に転職してきて、自分の中で変わったことがないか?という話でした。

それぞれで仕事の視点が違うのは当然ありますが、大きく変えたものの1つがシンプルに「心構え」です。

代理店のときは、もちろん当事者意識は持ってクライアントワークに取り組みながらも、やることは主語が「広告主」(=他者)でした。

それが今は、やることすべての主語が「自社」になるので、当然ながらそれに伴う責任はより大きくなりました。サービス自体はもちろん、公開するページやそこで提供する機能、そこに集客する広告クリエイティブまで、すべては「自社」が世に出すものです。(実際は外部パートナーによるものがあっても、ユーザーからしたら関係のないこと)

これは広告代理店などの支援会社から事業会社にキャリアチェンジした人は絶対意識すべきことだと思います。

※自分は今の会社に転職して1か月で感じたことを「マインドチェンジ5か条」といった形でまとめ、意識を改めるようにしました

リーマンショック・震災経験からのウィズコロナ・アフターコロナ

ウェビナーの2つ目の大テーマは、経験を踏まえた上での今後のマーケティング施策。ブライダル業界と自社については当日限定のお話として割愛しますが、1マーケターとして必要な心構えは改めて書き残しておきたいと思います。

まず1つは、月並みですが「変化への対応力」は前提として必要かなと思います。この影響で半ば強制的に働き方が変わる中で、これまでの成功体験に固執してると仕事の成果は出しにくくなるはずなので、アジリティを持って対応していけるかどうかで、まずは分かれていくかな。

もう1つは「半歩先を読む」ということです。今回のコロナも含め、1歩先2歩先っていうのは正直読みづらい部分もあると思うんですが、半歩くらい先であれば読めることって増えるはずであり、その半歩の積み重ねで1歩先が理論上は見えてくるので。

それも言うは易く行うは難しですが、そのためには一次情報を取りに行く努力も必須かなと思います。

最後に

自分は83年世代で、もっと上の世代の人からは「バブル崩壊」とかの話を聞くことがあっても、正直「バブル崩壊とか昔々の話でしょ」的な感覚で捉えていた部分もあったのですが、この数年でもリーマンショック、震災、台風、コロナと、世の中が大きく変わる出来事はたびたび起こっています

その中で普遍的なもの、変わらないものはありつつも、Googleさんも最近「今の『通常』をつくろう」とおっしゃっているようにニューノーマル的な部分もあると思うので、変わるものと変わらないものを見抜きながら、半歩先を見るという認識を持って生き抜きたいなと思っています。

若手のビジネスパーソンは細かい現場仕事が中心なので毎日が一次情報の連続だと思いますが、中堅になってくると仕事の解像度やレイヤーが変わってきます。そうなると、どうしても二次情報、三次情報が中心になってしまいがち…。一次情報を取りに行く努力も忘れずに、このはざま世代だから成しえることをやっていきたいなと思います。

また、同世代ではなくてもマーケターとして交流の幅を広げていきたいと思っているので、noteでもTwitterでも気軽にお声がけいただけると嬉しいですm(__)m

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