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これを作っているあなたのことも好きです

2021年は自分にとって、意外と変化があった年だったけど、こと買い物に関していえば概ね失敗だった印象だ。

2020年はコロナで仕事もどうなるか分からなかったから、ひたすら貯め込んでいる年だったけど、2021年になり、ワクチンの接種がはじまり出した夏頃から物欲が噴火した。

特に服については後悔することが多かった。2019年くらいから服の断捨離を始めていたのだが、2020年は特にオシャレすること自体をやめていた。僕は服やファッションが好きだと、今だからハッキリとそう言えるのだが、断捨離をするまでは、他人からの印象を気にして服を選んでいるのではないかと悩んでいた。だから自分の服好きは単なる虚栄心の表れではないかと思い、いっそ着飾るのをやめ、オシャレとは関係ない、ベーシックな服だけにしてみたのだ。
そうして変わり映えのない服で1年以上過ごした。それはそれでとても気楽だったのだけど、どうやら僕は本当に服が好きだったらしく、2021年に入り、会社が忙しくなり、どうやら失業しなくてもすむらしいと分かってから、僕の中の服買いたい欲が一気に噴き出した。

断捨離を経験したもののお約束として、本当に自分が欲しいかどうか、流行に流されていないか、一応考えはしたものの、結局1シーズン着てもういいやとなったパンツから、秋冬用にセールで買ったのに、秋が深まっても結局着ることなく手放してしまったシャツもあった。
もちろんそれだけではなく、本当に買って良かったなぁと思える服にも出会えたので、何もかも失敗したわけではないけれど、体感的に2−4で敗けました、と、言ったところである。
無理矢理自分を納得させようとして逆効果になった、といった結末だが、自分が本当にオシャレが好きなのだなぁと分かったのは良かったし、Noオシャレ、Yesベーシック時代の服の多くは今も継続して着ているから、全部が全部無駄にはならかったと思っている。
とはいえ、案の定と言っていいのか、セールに踊らされたものが結構多かった。つまり、どう言い繕ったところで、本当のところ安いかどうかで決めてしまったわけで、自分の欲しいという気持ちがアテにならないのは困ったものだ。

ところで、敗けたとはいえ(気持ち的に)2点は入れたわけだが、そんな2点分、買って良かったなぁと思えたものには共通点があって、どうやら作った人を好きになって買ったモノは、買った後も印象が良く残り、大変満足が高かったようだ。

大きなブランドなどは当てはまらないだろうけど、今日日、モノづくりをしている方が色んなメディアやサービスで自己発信している事も多い。最初は、モノ自体を、何か / 誰かのオススメで調べたりするのだが、そうやって調べていくうちに、お店やブランドの公式HPではなく、クリエイター個人のInstagramや、Noteに行きついたりする。そこで、その人が個人的にあげている写真だったり、思いを綴った文章だったりを読んでいると、モノ自体は元より、その人も好きになったりするのだ。

そうして、InstagramやWebメディアの記事を拝見して
 MOUNTAIN COLLECTOR のハンカチを買ったり、

元から欲しいとは思っていたけど、Noteの文章から親しみを感じた有働幸司さんのブランド、 FACTOTUM のテーパードデニムを買ったりした。

11月に買ったブラックのテーパードデニムは本当にお気に入りで、困ったことに今冬はこれしか履いていない。この細身のデニムは、ビックシルエット、リラックスシルエット全盛(と、言っても終わりが近づいていそうだが)の今だからこそ、本当に好きだから履いているのだと自信を持って言える。暖かくなったらどうしようか、もう一本買ったほうがいいだろうかと割と本気で心配している。

そして今、特に素敵だと思い、今度買いたいと思っているのが Canoma (サノマ)の香水だ。

昨日シグネチャーがどうとか書いたが、実はエンディミオンを注文してから手元に届くまでの間に、もう次を決めていたのだ。同窓会で綺麗になった元恋人と再会して、週末食事の約束をしたんだけど、次の日、別の素敵な女性が職場に現れたみたいな、トレンディドラマの主人公みたいな気持ちで 今 Note を書いている。
Canoma クリエイターの渡辺裕太さんは Note を公開していて、素敵な文章を毎日上げている。毎日楽しみにしている Note だ。

こういうモノづくりをしているクリエイターさんの写真や文章を見るのがとても好きだと気づいた2021年だったが、果たして、「あなたが好きだからあなたの作品を買います」といって喜んでもらえるかは微妙なところだ。
もちろん大前提として作品が素敵だと思ったからこそ調べ、その先のクリエイターさん自身にたどり着いたという事実はある。

だから、正確には「作り手のあなたも含めて、丸ごとあなたの作品が好きになったので買います」だろうか。
こうまでくるとちょっと大げさすぎて恥ずかしくなってくるが、そうやって手に入れたモノはとても気持ちを快くしてくれる。
というわけで、2022年こそは勝ち越せるよう、基本的にあんまり買い物をせず、物を増やさず、でも買う時は、クリエイターさんごと好きになれるような、素敵なモノを買いたいなぁと思っている。

目指すは1−0での勝利だ。

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