マネー本における中立性と再現性

今回は私(sukako)がマネー本を読んでいる時に注意していることを2つ記事にします。

1つめが「中立性を忘れない」ということです。

「投資」を具体例として説明いたします。

「貯蓄から投資へ」などというようにここ数年では「投資」の重要性が世間でも認識され、「投資」に関するマネー本は多数出版されております。

そのような中でも「株式」「投資信託」「債権」「不動産」…など、「投資」にも様々あります。

「アメリカはここ20年以上という期間で見たら成長が続いているから、投資信託ならS&P500一択です」。
「アメリカだけだと危険だから、全世界にしてリスク分散しましょう」。
「投資信託などは買わずに、自分の頭で考えて株式投資をしましょう」。
「大きなお金を動かすなら不動産投資。それも中古の分譲マンション一室から」。
「分譲マンション一室だと空室リスクが大きいから、築古アパート一棟から」。
「不動産投資では借入をせずに手持ちの現金のみで始めるべき」。
「今の超低金利時代なら不動産投資こそ借入をするべき」。

読めば読むほど、様々な主張に出会います。無論、著者の皆様それぞれに実績と根拠をお持ちの上での主張です。

一方で、どのような「投資」をするにしても、「リターンに応じたリスクがある」というのは疑いないことです。こうした中立性を忘れずにいないと、読んだ内容をそのまま実践したけれども大失敗なんてことになりかねません(「失敗しようがない」という論調のものもたまに見かけますが)。

著者の皆様とその読者とでは置かれた環境や前提条件、本人の資質などが全く同じということはまずないでしょう(そもそも著者が実践し終えた後というのなら、マネするにしても日時が異なりますよね)。

そこで2つめの「この内容は再現性がどのぐらい高いか」という点に注意しております。

要は「真似した時に同じ結果が得られるか」を考えるわけです。

リスクとリターンの関係を考えると、「低ければ再現性が高いことが多い」「高ければ再現性は低くなっていく」というところですね。

私(sukako)が真似した「デパート友の会」(先日ご紹介した佐藤治彦さんが著書で述べておられた内容)などは、再現性が高いものだと思います。入会して12か月積み立てれば、誰でも同じようにボーナス分を加えた額が上乗せされてチャージされるわけですから。

このあたり「自分はこうなりたい」(最終ゴールではなく、次のステップでもよい)ということについて、自分の「基準」(つぎ込めるお金の額や増やしたい額、抑えたい額など)を持っておかないと有用なはずのマネー本に振り回されてしまうということになりかねません。

出版に至るまで各種のプロセスを経た上で世に出てきた著書は、ネットで飛び交う玉石混交の情報とは違います。正しく使えばきっと読者の味方になってくれます。そんな中でもマネー本は読者の暮らしを豊かにしてくれるという意味での味方です。

今後もマネー本と良い付き合い方をしたいものです。

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