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外国人留学生は日本で就職しにくい!?企業と留学生のミスマッチ

企業側と留学生でミスマッチが起きている!?


日本学生支援機構の「平成29年度 私費外国人留学生生活実態調査」によると、卒業後は日本で就職をしたいと回答した人は全体の64.6%を占めています。


平成30年度に卒業・修了した留学生は59,650人で、そのうち日本国内で就職したのは20,402人。これは卒業・修了した留学生全体の35%にしか満たず、企業側・留学生側双方でのミスマッチが指摘されています。


これについて、政府は「外国人雇用サービスセンター」において、留学生への支援を実施していますが、「日本再興戦略2016」において設定されている就職率5割という目標はまだ届いておりません。

スカホの目指すところ


前回の記事でもふれたように、外国人雇用事業所は東京をはじめとした関東圏や、愛知、大阪に集中しており、地方における外国人就労割合は都心部に比べるとまだまだ低いといえます。

都道府県内ごとに資格割合を見ると、東京・京都・沖縄では教授や高度専門職、医療、研究といった分野に従事する「専門的・技術的分野の在留資格」を持つ人の割合が高くなっています。一方で宮崎・鹿児島・愛媛では、外国人労働者のうち、「技能実習」の資格を持つ人の割合が高くなっています。

わたしたちは、こうした企業と就職を志望する留学生の間に起きているミスマッチを改善する力になりたいと考えています。そしてそのためには、現在首都圏に集中している専門・技術的分野の在留資格をもつ外国人の就労を、現在「技能実習」が集中している地方にある企業とマッチさせることが大切だと考えます。旅行業で得た経験とつながりを生かし、留学生・企業双方にとって益のあるマッチングを行うための資金をクラウドファンディングで募っています。少しでも共感いただけた方は、クラウドファンディングにご協力していただけるとありがたいです。


参考:
公益財団法人 国際人材協力機構「外国人技能実習制度とは」https://www.jitco.or.jp/ja/regulation/

厚生労働省職業安定局(2019年)「外国人労働者をめぐる最近の動向と施策について」https://www.jetro.go.jp/ext_images/jetro/activities/support/ryugakusei/pdf/report_20190228/5.pdf

厚生労働省(2020年)「「外国人雇用状況」届け出状況」
https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/000590310.pdf

厚生労働省「日本で就労する外国人のカテゴリー」https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/gaikokujin16/category_j.html

独立行政法人日本学生支援機構(2017)「平成29年度私費外国人留学生生活実態調査概要」
https://www.studyinjapan.go.jp/ja/_mt/2020/08/seikatsu2017.pdf

独立行政法人日本学生支援機構(2018)「外国人留学生進路状況・学位授与状況調査結果」https://www.studyinjapan.go.jp/ja/_mt/2020/09/date2018sg.pdf