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リーダーシップ往復書簡 053

前回に引き続き、リーダーが身に着けなければならないスキルである利害関係の調整について共に考えたいと思います。

何のためにリーダーは利害関係の調整を行うのでしょうか?

利害関係の調整は、当事者の過去の行動を裁くようなものではありません。調整の過程で、過去の行動も検討項目としては含まれるかもしれませんが、極めて未来志向なものなのです。

より良い未来のために、リーダーは、利害関係の調整を通じて、各当事者に前を向かせて歩ませなければならないのです。

そのため、リーダーは、未来のためにどうすればいいかという観点から、こんがらがった当事者同士の利害関係を調整しなければなりません。

過去に焦点を当てれば、どうしても過去に縛られてしまい、解決策となる選択肢は限られてしまいますが、未来志向ならば選択肢は無限にあります。

利害関係の調整の手続きは、公明・公平なプロセスとお互いの納得度が大事になります。

利害関係の調整では、裁判のように、論理的な主張が必要だったり証拠提出が必要だったりするわけではありません。お互い納得できるのであれば、リーダーが真実を探すために情報収集・情報分析したり、説明が下手な当事者の心情を汲み取ったりすることも許されるのです。

また、利害関係の調整方法も、必ずしも金銭的なものに限られるものではありません。お金はあくまで調整方法の一つであって、人が主役であることを忘れてはいけません。

このようにリーダーによる利害関係の調整は、極めて未来志向で、手続きも調整結果も、ルールやお金に縛られることもなく、人にフォーカスを当てたものなのです。

リーダーシップについて疑問がある、質問をしたいという方がいらっしゃいましたら、コメントや個別にメッセンジャーでご連絡ください。

また、コメントも大歓迎です。もし興味ある人がいれば、これを酒の肴に一杯やりましょう!

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【Q.53】
リーダーシップで、一番大事なものは何ですか?


<コメント>

私は、リーダーシップで一番大事なことは、誰かのためにより良くしたいという想いだと思います。

実際のリーダーシップでは、想いだけでは足りず、行動まで求められるのは言うまでもありません。

リーダーには、正しさや倫理観があることを前提として、一定のマネジメント能力、コミュニケーション能力、情報分析能力、やり抜く力や巻き込む力などが必要になります。

但し、リーダーの中核にあって原動力となるのは、誰かのためにより良くしたいという想いだと思います。

この想いがモチベーションとなって、勇気を持って、一歩踏み出せるようになれば、それは立派なリーダーシップだと思います。

リーダーとは、暗闇の中、集団の先頭で、たいまつを持って、フォロワーを率いて進む存在です。

全てはこの想いからスタートするリーダーシップの旅なのです。



※この記事は、2020年10月3日付Facebook投稿を転載したものです。

株式会社スーツ 代表取締役 小松 裕介
 2013年3月に、新卒で入社したソーシャル・エコロジー・プロジェクト株式会社(現社名:伊豆シャボテンリゾート株式会社、JASDAQ上場企業)の代表取締役社長に就任。同社グループを7年ぶりの黒字化に導く。2014年12月に株式会社スーツ設立と同時に代表取締役に就任。2016年4月より総務省地域力創造アドバイザー及び内閣官房地域活性化伝道師。2019年6月より国土交通省PPPサポーター。

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