コロナとビタミンDと黒人

コロナ(COVID-19)のパンデミックが世界的な騒動となり、既に1年以上が経ちました。世界的にワクチン接種がコロナ対策の至上命題として推進されていますが、果たして、コロナ対策はこれのみが正しい道といえるのでしょうか。

私は、ワクチン接種対策がコロナ防止の唯一の対策と、盲目的に信じるべきとは考えていません。知る人ぞ知るレベルとは思いますが、ワクチンに対する懐疑的な報道が政府によって統制されている嫌いがあり、コロナ対策はワクチン接種しかないというような偏重した考え方が広まっています。

そんな中で、例えば以下のようなものが、ワクチン懐疑論を主張したソースといえます。

苫米地氏によるワクチン解説
岡田正彦氏によるワクチン警鐘
ワクチン開発者Geert Vanden Bossche氏の警告

最後のBossche氏の論には、獲得免疫と自然免疫という示唆に富んだ指摘があります。Bossche氏の論は主に以下のようになっています。

ワクチンによって得られたウィルスへの耐性は獲得免疫と呼ばれるもので、対象ウィルスに対しての強力な抵抗力を備えることはできる反面、変移種が発生した場合に対応する能力を持たない。
自然免疫は、生来の免疫力であり、獲得免疫が持つ特定の対象に対する特効的な耐性はないが、全方位的に進入してきた脅威に対応できる。
ワクチン接種によって、自然免疫が弱まり、かえって変移種によるパンデミックを加速させる結果になりかねない。

ここからは私の解釈になります。人体において、免疫力は、元をたどれば、摂取した栄養素をリソースとして体内で生産するものと思います。その生産能力は当然ながら有限でしょう。その免疫生産力の一部をワクチンによる獲得免疫に割り振れば、相対的に自然免疫にむけられるリソースは減ることになり、自然免疫力は低下すると考えられます。

ならば、ワクチン接種というコロナ対策も確かに方法の一つではありますが、日頃より自然免疫を高めることを心がけることも重要ではないでしょうか。紹介した3つのソースのうち、最初の二つは、ワクチンに対する警鐘のみですが、三つ目については、私たち自身のワクチン以外の対策に対して、示唆を与えている点で有意義と思いました。

こうしたことを踏まえ、ここではコロナ時代を生き抜く栄養摂取戦略を考えていこうと思います。

自己免疫力を高めるビタミンD

いろいろ調べてみると、コロナ対策に必要な免疫の観点で、最も重視すべきはビタミンDではないかという説が見えてきました。ビタミンDの効果には、主に以下のようなものがあります。

・骨を強くする(カルシウム定着促進、骨軟化防止、骨粗鬆症防止)
・細胞増殖、神経筋、免疫機能、炎症に作用
・上記2番目の作用によって、呼吸器感染症、呼吸器疾患、自己免疫疾患、各種癌、糖尿病等の予防効果

出典:http://www.jikei.ac.jp/hospital/kashiwa/sinryo/40_02w7.html

実際、ビタミンDの血中濃度とコロナ重症化には以下のような関係があることが分かっています。

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出典:https://www.tanaka-cl.or.jp/health-column/covid19-vitamind/

ビタミンDが不足している人ほど、中等以上の症状を発症しているという結果です。

こうしたことからビタミンDの摂取が重要ということが言えそうです。

ビタミンD対策のライフスタイル

実はビタミンDには、主に2種類あります(細かくはD7まであるらしいです)。ビタミンD2とD3です。D2はキノコ類等の植物由来のものが多く、D3は魚などの動物由来のものが多いようです。

こちらのサイトにビタミンDの豊富な食品が紹介されています。ご参考までに。しかし、総じてビタミンDを摂取できる食品は多くなく、一般的に欠乏傾向になるケースが多いと言われています。

日光を浴びる生活習慣が重要
実は、ビタミンDは、身体が合成できる数少ない栄養素です。ビタミンDは、皮膚が日光を浴びることによって、生成できるのです。eJIM(厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』)によれば、ビタミンD生成の観点で必要な日光照射量は、

午前10時から午後4時までの間に、毎日または少なくとも週2回、日焼け止めなしで顔、腕、手、足に約5〜30分の日光浴

とされ、上の水準が、通常の十分とされるビタミンD生成に必要な日光量であるとしています。

ただし、「個人の反応性、十分なビタミンDレベルを維持するために必要な日光照射量に関する不確実性」があるので、あくまで参考値であることは注意しましょう。

それでも、日々30分程度のウォーキングをするようなライフスタイルを考えれば、運動面でもビタミンD生成の面でも、無理のないレベルの生活習慣といえるかと思います。

因みに窓ガラスを介した日光の照射は、ビタミンD生成に寄与する紫外線B波がガラスを透過できないため、日光浴の効果を得られませんので要注意です。

黒人コロナ死亡率とビタミンD重要説

人種差別的な意図はありませんので、その点を先に申し開きしておきます。

アメリカのコロナ感染に関してのニュースでこのようなものがあります。記事が示しているのは、黒人のコロナウィルス死亡者数が、他の人種に比べて格段に高いという事実です。

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出典:https://forbesjapan.com/articles/detail/36316

このニュースでは、この事実を経済的・人種的格差の問題として、つまりは貧しい人々に、パンデミックのしわ寄せがきている、という観点で論じられています。

その点も重要ではありますが、それだけの側面で受け止めると、正直、日本に住む我々にとっては、他人事の1ニュースで片付けられてしまう話です。

しかし、もっと重要なことがありそうです。

黒人は、元々赤道近傍の紫外線の強い地域で進化していた人種です。肌の色を形成するメラニン色素は、紫外線吸収能力があり、これによって赤道近傍での強烈な紫外線に耐えるのに有意な特長を備えているのです。

しかし、現在では、そういった熱帯、亜熱帯地域を離れ、アメリカやヨーロッパなど、緯度の高い地域に多くの黒人が生活しています。

メラニン色素は、紫外線に対する防御機能であると同時に、紫外線を受けることによるビタミンD生成を阻害する効果を持ちます。つまり、黒人の場合、赤道近傍の強い紫外線下においては、恐らく十分なビタミンD生成が可能であると思いますが、高緯度地方に移住すると、日光からのビタミンD生成が他の人種に比べ、著しく不利になるという事実があります。これは、こちらの記事で指摘されています。

その観点で、先ほどのニュースの内容を読み直すと、このニュースは「コロナ感染防止においてビタミンDが有効である」ということを示す、有意な事例ではないかと考えられます。もう少し踏み込んだ言い方をするならば、ワクチンに頼るのではなく、栄養管理やウォーキングなどの生活習慣を心がければ、コロナ感染予防策になりうる、という可能性がかなり高く、このニュースが示す事実はこの説を裏付ける事実の一つといえるのです。

ワクチン自体の無視できないリスクがある中、あえてリスクの高い予防手段を取る必要が果たしてあるのか。一定程度の意義はあるにしても、少なくとも最善策といえるのか。再考の余地はあるのではないでしょうか。

忘れてはならないビタミンK

ビタミンD関連を調べていくと、忘れてはならない要素として、ビタミンKというものが出てきます。骨の健康状態を良好に保つ効果をビタミンDで紹介しましたが、ビタミンDとKは相乗的に働くようです。

そして、骨だけでなく、免疫においても重要であるという研究報告がなされています。

ビタミンKを多く摂取できる食材はビタミンD以上に限られています。

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出典:https://www.orthomolecular.jp/nutrition/vitamin_k/

なじみのある食材としては、納豆でしょうか。

納豆には、抗酸化作用や細胞分裂促進効果があり、妊娠初期に特に必要とされる葉酸も多く含まれる食材です。ダイエット効果は特にないですが(一時、ダイエットに効果があるという偽報道がありましたね)、健康に非常に価値がある食材であることには変わりません。

屋外での日々の適度な運動と納豆食を心がけるとコロナ感染予防にも有効であるといえるのではないでしょうか。

終わりに

ビタミンDとKの話で記事を書きましたが、1点注意をすべきは、両ビタミンとも脂溶性であることに留意しましょう。

水溶性のビタミンBやCと異なり、脂溶性ビタミンは、過剰に摂取すれば体内に蓄積します。過剰摂取は、それはそれで健康被害を発生させることを忘れないようにしましょう。

いくら健康にいいからといって、毎食納豆だけ10パックも食べる、というような食べ方が望ましい食習慣とは思えません。何事もバランスよく、を心がけるのが大事であることは忘れないようにしたいものです。

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