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スタイル・カウンシルの系譜(オーシャン・カラー・シーン〜ストーン・ファウンデーション)
前にも少し書いたけれど、僕が初めて自主的に聴いた洋楽のアルバムはマライア・キャリーのDay Dream。
わりとよく書いてるけれど、僕は昔から黒人音楽の方が肌に合ってたみたいで、この後に触れる洋楽もヒップホップやR&Bを始めとしたブラックミュージックばかりだった。
だから同じ音楽好きではあっても、同世代~少し上の洋楽好きの人と比べると驚くほどロックを通過してきてない。
オアシスやニルヴァーナあたりのバンドはさすがに知ってたし、オルタナやグランジって言葉も音楽好きとしての教養レベルでは知ってはいたけれど、正直ピンと来なくてほとんど聴いてこなかったんだよね。
そんな僕が英語の授業のビートルズやジョン・レノンと父親が持ってたエルトン・ジョン意外ではじめてまともに聴いたロック畑のミュージシャンはポール・ウェラー。今日はそこから始まった僕のなかのUKロック探求について少し書いてみよう。
サバービアからハマったポール・ウェラー
サバービアの本で紹介されてたMy Ever Changing Moodsのジャケットの格好良さに一目惚れして、スタカンのレコードを買いに行き、そこからジャムやソロも聴くようになっていった。
若く(特に初期は)荒々しいジャム時代、おしゃれなスタカン時代、成熟し枯れたオヤジとしての魅力に溢れるソロ以降と、どの時期の曲もそれぞれ魅力的なんだけど、最初にハマったのがスタカンだったこともあって、トータルではやっぱりスタカン時代が一番好き。
この人に惹かれる理由を自分なりに分析してみると、やっぱり黒人音楽がカギなんだと思う。白人でロック畑の人ではあるけど、もともとモッズで黒人音楽が好き。そんなところがきっと僕の好みにあったんだろうね。
こないだもまたアルバム出してたけど、最近のウェラーソロのなかでは個人的に一番好きかもしれない。
2010年代のスタカンなストーン・ファウンデーション
そんなウェラー経由で出会ったのがストーン・ファウンデーション。2000年頃?にUKで結成された白人バンドで当初からモッズ(というかもはやソウル〜ファンクそのもの)っぽい曲をやってるんだけど、広く注目されたのは2017年のアルバムでウェラーと共演してから。僕が彼らのことを知ったのもちょうどこのときだ。
ブレイク後に出たアルバム"Everybody, Anyone"あたりは、ある意味ウェラー本家以上に現代版スタカンと言えるような曲が収録されていて、かなり良い感じに仕上がってる。
スタカンサウンドをただそのまま模倣してるんじゃなくて、雰囲気は残しつつも大人のサウンドにアップデートしてるのもニクいところ。
ウェラーのソロはもっとロックとかオルタナって呼ばれてる音に近い(けど、それが良い)雰囲気だから、スタカンサウンドの正当進化としてはこのストーン・ファウンデーションの方がより近いように感じる。
オーシャン・カラー・シーンのモッズ・サウンド
で、さらにこのストーン・ファウンデーションを追っていくうちに、90年代にポロロッカして数年前に出会ったのがオーシャン・カラー・シーン。
↑の記事の冒頭で90年代モッズ・サウンドの代表みたいに名前が上がってたのが聞き始めのきっかけなんだけど、調べたらオアシスやブラーに次ぐブリットポップの代表格ってことみたい。
最初に書いた通り僕は思春期にロックを通過しなかったせいで彼らの存在を知らなくて、恥ずかしながら数年前に初めて聴いたんだけど、初めて聴いたとき、久々にちょっと衝撃を受けたのを覚えてる。
いわゆるロックのフォーマットのなかで作られたサウンドとしては、もしかしたらこれまで聴いてきたバンドの中で一番好きかもしれない。
音の傾向としてはスタカンとウェラーのソロのちょうど間みたいな感じで、きっちりとロック感はありながらもソウルフルでモッズ。ボーカルのサイモン・ファウラーの声質もあると思うけれど、ウェラーのソロみたいな枯れたテイストはなくて、ポップできれいなメロディーの曲がやたら多い。
僕が昔からロック畑のなかで一番好きな曲が、ニック・ロウの"Cruel To Be Kind"なんだけど、全体的にこの雰囲気にもかなり近い印象。パワーポップ的というかね。
そんなわけで、このオーシャン・カラー・シーンは僕のなかでの理想的なロックバンド。曲が好みなのはもちろんだけれど、立ち振る舞いやロック史におけるポシジョンまで含めて全体的にバランスが良い気がする。
ストーン・ファウンデーションとオーシャン・カラー・シーンの自己ベストをまとめてみた
この二つのバンドについてはそれぞれ自分の好きな曲を集めた自己ベストを作ってるので、最後にリンクと共にトラックリストを貼っておこう。
Call It Something Nice ~ Best of Stone Foundation
Freedom Starts (from the album "Is Love Enough?" )
The Turnaround (from the album "A Life Unlimited" )
Seven Days (from the album "In Our Time" )
The Limit of a Man (from the album "Street Rituals" )
Relax Into The World (from the album "In Our Time" )
Heroes Of Mine (from the album "Happiness Was Here" )
Beverley (radio edit) (from the single "Baverley" )
It's Always Been There (from the single "Your Balloon Is Rising" )
Carry The News (from the album "Everybody, Anyone" )
Life Goes On (from the single "The Limit Of A Man" )
No More The Fool (from the album "Small Town Soul" )
What's Goin' On (from the album "Live Rituals" )
The Right Place at the Right Time (from the Compilation "Modstock" )
The Light In Us (from the album "Is Love Enough" )
In Our Time (from the album "In Our Time" )
(Our Love) Is In The Pocket (from the single "Somebody Somewhere" )
Don't Walk Away (from the album "Everybody, Anyone" )
Ordinary Joe (from the single "Ordinary Joe" )
Bring Back The Happiness (from the album "To Find The Spirit" )
This is A Modern Life ~ Best of Ocean Colour Scene
Sail On My Boat (from the album "Mechanical Wonder" )
North Atlantic Drift (from the album "North Atlantic Drift" )
Better Day (from the album "Marchin' Already" )
Debris Road (from the album "Marchin' Already" )
Huckleberry Grove (from the single "You've Got It Bad" )
Jane She Got Excavated (from the album "One From The Modern" )
The Riverboat Song (from the album "Moseley Shoals" )
The Circle (from the album "Moseley Shoals" )
Mechanical Wonder (from the album "Mechanical Wonder" )
Free My Name (from the album "A Hyperactive Workout for the Flying Squad" )
Magic Carpet Days (from the album "Saturday" )
I Told You So (from the album "On The Leyline" )
Up On The Downside (from the album "Mechanical Wonder" )
Make The Deal (Radio Edit) (from the single "Make The Deal" )
You'll Never Find Me (from the album "On The Leyline" )
One For The Road (Unreleased Single Remix) (from the compilaiton "21" )
Saturday (from the album "Saturday" )
Come Home (from the single "Crazy Lowdown Ways" )
Me, I'm Left Unsure (from the single "I Just Need Myself" )
Travellers Tune (from the album "Marchin' Already" )
Waving Not Drowning (from the album "A Hyperactive Workout for the Flying Squad" )
The Day We Caught The Train (from the single "The Day We Caught The Train" )
For Every Corner (from the album "North Atlantic Drift" )
特にオーシャン・カラー・シーンに関しては比較的最近作ったものだけどかなり気に入ってる。まぁファンの人からしたら「この定番曲が入ってない」みたいのがあるんだろうけどそこはご愛嬌。出来は悪くないから偏見持たずに聴いてみてって感じだ。
そんなわけで今日は僕にとってはかなり珍しいロック関係の話題。いつもはブラックミュージックばかり聴いてるけどたまにはロックも聴いてるということで、ポール・ウェラーの新作発売に合わせちょっと書いてみた。
この辺りも奥が深そうだから、昔からのファンの人には「にわか」と思われちゃいそうな気もするけれど、まぁ専門は他にあるしこの辺りについては単に「好きだ」ってだけで別ににわかでもいいかな。
逆に僕と同じように普段ロック聴かない人が聴いてみるとまた新たな発見があって面白いかもしれないし、これを気に是非挑戦してみてもいいかも?
そんな感じ。音楽関係については書き始めるとつい長くなるけど、また色々と書いていきたいと思うので、よければ是非お付き合いください。
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