難しい理論がスタ☆レビのロールモデルで具体化して腑に落ちる
こないだ要さんがラジオで、
「ビートルズは合議制だったから、早く解散した」って、ポロッと言ってて、
「スタ☆レビは途中から
合議制よりもヒエラルキーを採用したから、
Get Backの映画を見て驚いた」
的なことを話してた。
この話は、よくされてる。
ヒエラルキー=企業などのピラミッド制は、
従来の組織形成としては当たり前のことで、
今もほとんどの日本の企業は、
それを採用しているだろうけど、
これからのキャリア形成を軸とした変革を
求める企業は、ホラクラシー型組織、
いわゆる合議制に似た組織形成を
目指そうとしている。
要さんは、ヒエラルキーという言葉を使ったけど、
現実的には、チームスタ☆レビは、
ヒエラルキーとホラクラシーの
いいとこ取りだと思う。
こちらの記事がわかりやすいです↓
それで、ふと思い浮かんだのは、
最近の若者は合議制なんだろうと…
バンドなんかもそっちのほうが
多いんじゃないかな…
とか思ったんです。
確かに要さんの言うように、
「合議制→解散する」
の図式は、あながち主観ではなく、
キャリア理論のひとつ、
ホールのプロティアン・キャリアのなかでも、
それは語られていて、
「変化や自らの欲求に応じて方向転換し、
個人の心理的成功を目指す」
とされています。
だから、転職や休止やリセットは、
これからどんどん増えていくんだろう。
このプロティアン・キャリア理論は、
新しい思想で、
私がキャリアコンサルタント養成講座を
受けたときは、
とても難しくてピンとこなかったんだけど、
改めて教科書を読み直してみると、
え?これ、要さんのことやん!
と妙に腑に落ちたんです。
個人の心理的成功とは、
世間一般の評価や地位の確立などとは関係なく、
自尊心や気づきなど、
自分自身の中にあるもの。
その心理的成功感を得るためには、
肯定的なアイデンティティと
アダプタビリティが必要だと説かれています。
アイデンティティとは、
自分の興味、価値観、能力などを理解し、
過去、現在、未来の自己概念と統合していくこと。
そして、アダプタビリティとは、
以下の4つを意識的、かつ継続的に
行おうとする傾向。
①外部からのサインを読み取り、
行動を発展させたり最新のものにする
「反応学習」
②自己に関する正確な情報を得ようとする
「アイデンティティの探索」
③環境の変化にタイムリーかつ的確に応える
「統合力」
④以上の3つを状況に対して
応用させようとする意志。
「適応モチベーション」
①+②+③×④=アダプタビリティ
この公式はかけ算なので、
どちらか一方がゼロであれば、
結果はゼロになります。
要さんは、このサイクルを見事に回してるから、
ここ近年、常に語られている
スタ☆レビの在り方、すなわち、
「大ヒットもないのに、
ライブをやるとたくさんのお客さんが来てくれて、
ずっとライブを続けることができて、
スタッフや関係者の方々にも恵まれて、
今スタ☆レビは理想のポジションにいる」
という思いにおいて、
心理的成功を得ているんじゃないか。
そして、この新しいキャリア理論を
体現している66歳の要さんは、
やっぱり先見の明があったんだなと、
つくづく尊敬するのです。
それにしても、
要さんのおかげで、
理論が理解できてよかった。