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「普通」の猫 (ショートショート)

あるところに「普通」の猫がいました。
その時代には、もう空飛べる猫とか、地面の奥に潜れる猫とかも当たり前になっていたのですが、その中の「普通」が、なんの特殊能力を持っていない猫でした。

ある時、とある猫の集会で、とある1匹の猫が言いました。
「この時代、もう普通っていうのも普通ではないよな」

「普通」と呼ばれた猫たちは、その発言によって、自分は「普通」になったことはないし、「普通」というものはそもそもないのだと知った。



この話で「普通」「普通」と書いているうちに、「普通」の漢字がゲシュタルト崩壊してしまいました(笑)
「普通」っていうのも、それぞれの個性を表現するので、やはり元々の「普通」から意味は変わってきますよね。。