どろどろに溶けていくように眠りたい
真っ暗な部屋で横になって目をつむる。
自分の身体が、ルーレットみたいにぐるぐる回るような感覚に陥る。どっちが上でどっちが下かがよく分からない。でも上か下かなんてどうでもよくなるくらいに眠たい。もうなにも考えたくない。考えられない。
疲労が身体から泥のようにどろどろと溶けていく。身体から溶けた泥に沈んで、沈んで、どんどん深くまで潜ってゆく。そして上手くいくと、いつのまにか深海に到着する。
そうやって眠りについたときは最高に気持ちがいい。けれど狙ってできるものではなくて、私はもう何年も経験できていない。
記憶にあるのは高校生のころが最後の経験だ。
あのころと何が違うのか。大学生になってからベッドから布団に変えたのが良くなかったのか。
最近は毎日夢ばかりみている。眠りが浅い。
白い鳩にトイレに閉じ込められた。酸素不足になり危うく死ぬところだった。死にたくない! と目を覚ましたら、布団を頭までかぶっていた。そりゃ苦しいや。
好きな芸能人の視点になる夢。……ううん、違うのだ。私は好きな芸能人を見たいんだ。その人の視点になったらその人の姿が見えないじゃないか!
本当に眠たいときに眠るのが一番気持ちがいい。お昼寝が気持ちいいのはきっと眠気に素直だからだ。
顔を洗った途端、眠気は消え失せる。だから化粧を落としたらもう気持ちよく寝られない。だけど化粧を落とさずに眠るなんて自殺行為。肌が死んでしまう。気持ちよい眠りをとるか、美しい肌をとるか。
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写真はGudakというスマホアプリで撮りました~~。
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