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【ゲーム研究】人とゲームの関係モデルを考えてみた!


この研究について

僕は大したゲームを作ったこともないただの専門学生なのですが、ゲームを作ろうと思っていろいろ考えていたら、ゲーム研究が楽しくなってしまい、結果このような図が出来ました。

小さいので、クリックして拡大して見てほしいです。

HG2CMは「Human Game Two Layer Computer Model」の略です。略称はHGTCMでも、HGTLCMでもいいし、Hを抜いてG2CMやG2LCMやGTLCM、もっと短くしてHGCMなど、呼び方は何でも大丈夫です。HG2CM呼びは個人的な趣味です。

このモデルは、人とゲームをそれぞれ2層のコンピュータとして捉え(人とゲームの)相互のやり取りを表したものです。人コンピュータ(Human Computer)ゲームコンピュータ(Game Computer)共に機械層(レイヤー1)とゲーム層(レイヤー2)があります。

それぞれのコンピュータのそれぞれの層は入力装置、出力装置、記憶装置、演算・制御装置を持ちます。実際のコンピュータは制御装置が全ての装置に指令を送りますが、書く重要性はそこまで高くないと思い省略しました。

ここでいうゲームはコンピュータゲームのことを指しますが、もしかしたらアナログゲームにも応用が効くかもしれません。

層ごとの説明

GC-L1は、ゲームの物理的な領域です。

  • 入力装置=コントローラ、キーボード等:アナログ操作を操作信号に変換。

  • 出力装置=ディスプレイ:映像信号をアナログ映像に変換。

  • 記憶装置=メモリ、ストレージ:変数やゲームプログラムを記憶。

  • 演算・制御装置=CPU:ゲームプログラムに従って操作信号を映像信号に変換。

※映像信号のみで音声信号がないのは、簡単にするためです。ゲームは映像で伝える部分が多いので、無くてもあまり問題はないと判断しました。もちろん出力には音声信号も含まれます。

GC-L2は、ゲームの論理的な領域です。

  • 入力装置:操作信号をゲーム入力に変換。

  • 出力装置:ゲーム出力を映像信号に変換(レンダリング)。

  • 記憶装置:ゲーム変数やルールプログラムを記憶。

  • 演算・制御装置:ルールに従ってゲーム入力をゲーム出力に変換。

※入力装置で行っている変換は例えば、スペースキーが押されたらジャンプといったようなことです。

※ここでゲーム〇〇というのは、「ゲーム世界での」という意味に近いです。

※ここでいうルールは広い意味で、敵の行動や物理現象なども、ゲームの状況を変化させるという意味でルールと見なします。

HC-L1は、ゲームをする時の人間の物理的な領域です。

  • 入力装置=目:アナログ映像を映像信号に変換。

  • 出力装置=手:操作信号をアナログ操作に変換。

  • 記憶装置=脳:脳可変命令と短期・長期記憶。

  • 演算・制御装置=脳:脳可変命令に従って映像信号を操作信号に変換。

※脳可変命令とは自分の造語で、脳におけるプログラムのようなものを表したかったものです。脳可変命令は名の通り可変です。なぜなら脳はプログラム(AIを除く)と違って学習するからです。

HC-L2は、ゲームをする時の人間の論理的な領域です。

  • 入力装置:映像信号をゲーム出力に変換。

  • 出力装置:ゲーム入力を操作信号に変換。

  • 記憶装置:ゲーム記憶と脳可変命令ゲーム部分。

  • 演算・制御装置:脳可変命令ゲーム部分に従ってゲーム出力をゲーム入力に変換。

※入力装置では送られてきた映像信号をゲームコンピュータ側の出力結果、つまりゲーム世界の現在の状況に変換します。

※演算装置では一般的に思考というものにより現在のゲーム世界の状況を変化させる行動を考えます。

※出力装置では、「プレイヤーをジャンプさせる」のようなゲームの新しい入力を、「スペースキーを押す」のような操作信号に変換します。

使い道や問題点

このモデルのメリットは人とコンピュータの関わりを具体と抽象の2層に分けて考えられる点だと思います。ゲーム層はHCとGCどちらも操作信号、映像信号を入出力として出しているからです。だから、抽象的なやり取りだけ考えたい時はゲーム層を参照すれば良く、具体的(物理的)なやり取りを考えたい時は機械層を参照すれば良いでしょう。

どんな時に使えるか、というか使い道は本当にあるのかは怪しいですが、いくつか考えてみました。

  • ゲーム体験の向上:ゲームの特定の場面で、HG2CMを用いて人とコンピュータのやり取りを整理することで、どこで楽しさ・面白さを生み出すことができるかを知ることができるかもしれない。

  • UIの操作性の向上:HG2CMの2つの層を用いて改善案を考えることで、UIの気持ちよさを最大化することができるかもしれない。

  • 負荷の測定:記憶に行く情報が多すぎないか、どこかの装置がハードワークになっていないか調べることが有効かもしれない。

  • 難易度の調整:負荷の調整の要領でそれぞれの装置で難易度を測定することが有効かもしれない。

問題点としては、人をコンピュータとして示すことや、ゲーム層をコンピュータとして示すことに無理があるということがあるかもしれませんが、このモデルを作る上でそこはしょうがないと思っています。他にもいろいろあるかもしれません……

このモデルをゲーム制作や研究に生かしてもらうことは大歓迎です!ただし、もちろん自分が考えたと主張するのはやめてください。

ここまで読んでくださりありがとうございました!

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