#sp08.暑くて熱いクリスマス/クリスマス特別版

おはようございます。12月に入ったとはいえ、わたしの住む街は昨日あたりまで暑さを感じる日々でした。

今週末あたりからは寒気がやってきて、急激に気温が急降下するらしいですが。異常な温度変化ですね。もう少し平均的に12月らしい気温になってもらいたいものです。

さて、今回もまたクリスマス特別版として、クリスマスソングをいくつか取り上げ、適当なことを書いていこうと思います。今回は「暑くて熱いクリスマス」と題して、ひと味違ったクリスマスソングを取り上げます。


"Santa Claus Is Coming to Town"、日本語にすれば「サンタが街へやってくる」。この時期定番のクリスマスソング。スーパーやコンビニといったお店で流れ、学校や幼稚園、保育園でも歌われることが多いと思います。とにかくこの時期、どこかで耳にしますね。

日本語訳の歌詞では、サンタクロースがプレゼントを持ってやってくる、というたわいない内容です。だからこそ、童謡みたいに歌いやすく覚えやすく、誰でも歌える曲となっていますね。これが元の英語の歌詞となると、ちょっとだけ情報量が増えます。

泣いてても膨れっ面もダメだよ。サンタは良い子か悪い子か知っているから、良い子にしているんだよ。英語の歌詞はそんな内容になります。子どもに良い子にしていようねと親が呼びかける形式ですね。

この"Santa Claus Is Coming to Town"、日本語でも英語でも、とにかくいろんな歌手が歌っているので、さまざまなヴァージョンがありますが、今回はブルース・スプリングスティーン版。動画は1978年のライブ版です。

Bruce Springsteen - Santa Claus Is Comin' To Town (Live in Houston, 1978)

さすがに迫力がありますね。悪い子のところに来そうな迫力のあるサンタクロースって感じですが。そんなサンタはいったいどういうプレゼントを持ってくるのでしょうかね。とにかく、熱いクリスマスって感じがあふれてます。

ところで、わたしはサンタクロースの格好を一度だけやったことがあります。職場の忘年会の余興の場でサンタの姿になったんですが、忘年会とクリスマスがいっしょくたになった、メチャクチャなものでした。そんなサンタなんて街に来てほしくはないですよね。


「メリー・クリスマス」とは「クリスマスおめでとう」とか「良いクリスマスを(お過ごしください)!」というあいさつの言葉ですね。いまは「ハッピー・ホリデー」とも言いますが、どっちにしても、相手が良い祝日を過ごせるようにと祈る言葉です。

だから、この言葉を誰かに言うときは、できるだけ明るく朗らかに言いたいものですね! あいさつの言葉なんだし。ということで、2曲目はこの「メリー・クリスマス」をスペイン語で明るく朗らかに繰り返す、ホセ・フェリシアーノの曲。

Feliz Navidad - FaWiJo, Jose Feliciano, Manolo & fii (Official Music Video)

タイトルの"Feliz Navidad"は、スペイン語で「メリー・クリスマス」。ということで、José Felicianoの"Feliz Navidad"はラテンの雰囲気あふれるクリスマスソングです。上の動画は今年アップされたもの。暖炉の前で歌ってますが、寒さを感じさせない軽快な曲。

ところで、太宰治に『メリイクリスマス』という短編小説があるんですが、これは戦後に疎開先から東京に戻ってきた男の前に、その男が以前、東京で親しくしていた女性の娘が現れる……、という内容。

終戦直後ならではの悲しみが漂う話なんだけど、最後に酔っ払いが街を歩いている米兵に向かって「メリイクリスマス!」と叫ぶ。酔っ払いだから当然に滑稽な感じで。

男と娘はそんな酔っ払いを眺めながら、うなぎを食べる。そこにはクリスマスならではの温かさと、未来への希望さえも見えます。

「メリー・クリスマス」というあいさつは「良いクリスマスを!」と、相手の幸せを願う言葉。太宰治の「メリイクリスマス」にも、その女性の娘の幸せも願う思いがこもっているようにも思えます。悲惨な過去があるからこその、ほんのりとした温かさがある。

そんな温かさにも通じるようなものが、"Feliz Navidad"と明るく朗らかに歌うこの曲にも込められているようにも思えます。ラテン感があふれているせいもあって、明るく朗らかで温かささえも感じますね。

というわけで、「メリイクリスマス!」にしても"Feliz Navidad"にしても、誰かに明るく朗らかに言ってみれば、いいことがあるかも!?


前回、わたしはほとんど雪の降らない街に住んでいると書きましたが、当然ながらクリスマスに雪景色となる「ホワイト・クリスマス」というものを経験したことがありません。

東京とか大阪みたいな太平洋側にある都市に住んでいても、クリスマスに必ずしも雪が降るとは限らないのですが。

そんなふうにクリスマスだからといって雪が降るとは限らない場所に住んでいる人はたくさんいるのですよ。そもそも南半球の人は真夏だし、北半球とはいえハワイだって雪は降らない(と思う)。

コルビー・キャレイの"Christmas In The Sand"はビーチサイドで過ごすクリスマスを歌ったもの。直訳すれば「砂の中のクリスマス」。この砂は海の波が絶え間なく打ち寄せるビーチの砂ですね。公式動画にはサーフィンするサンタまで出てきます。

Colbie Caillat - Christmas In The Sand (Official Video)

太陽の光が降りそそぐ雪なんか降らないビーチサイドだけど、プレゼントとサンタクロースと愛する人がいれば、そこでは素敵なクリスマスが繰り広げられるわけですね。雪がなくても屈託も屈折もなくクリスマスを楽しめる。そんなふうに思える素敵な曲です。


※ひつじのはなし|Good Morning! Musicは、水月羊(the Maverick Black Sheep)が大胆不敵にも音楽(主に洋楽)エッセイを書こうという目論見と試みです。洋楽の曲を聞いての感想や解釈のエッセイ、コラムとなります。気になった曲の歌詞の意味はそれぞれ訳してみてください。また違った見方ができるかもしれません。


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