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暖かく、冷たい。

入院中、私は母から借りた吉本ばななの「白河夜船」を一言一句大切に自分のものにしようとゆっくり繰り返し、心で読んでいます。
黄ばんだページをめくっていく内にだんだんと母の青春を感じて、心が不安に、そして安心する。

母とは、初めての退院の後からぐっと心の距離が縮まったように思います。私は入院する前は、高校を卒業したら、家族と縁を切り、たったひとりで都会で生きようと思っていましたから。でも、今は違う。大学に進んでも、月に1回は生存確認の意味も込めてこの福井に帰ってこようと思っています。京都で御朱印巡りをする約束もしました。大学を卒業してからは、福井に帰ってきて、大嫌いで大好きで一生許せないと思うけど、あの心地よい猫のいる家で、家族と穏やかにのんびり暮らしたいと思います。

退院したら、私と父の誕生日パーティーをして(雀ちゃんの誕生日は2月21日なので、覚えていたら祝ってね♬)、パチンコ屋に行って、スキーに行って、友達と遊んで、画塾に通って、ジョジョのアニメ見て…としたいことが沢山あります。だから、誕生日をこの冷たく、暖かい病棟で過ごすのも怖くありません。

私にはいつだって希望がある。私は希望を諦めない。

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