探偵の腕の見せ所!尾行の技術が調査結果を左右するワケ
今回は探偵の一番の腕の見せどころ尾行について
張り込みや撮影と違ってどれだけ経験を積んでも中々上達しにくいのが尾行なのですが、その理由としては以下の点が挙げられます。
"車両尾行の場合"
信号の切り替わりを意識しなければいけない
時間帯によって交通量の多い少ないがあるため見極めが必要
対象はルームミラーでいつでも後方を確認できる
進行が遅い車両が前方を走行していた場合、高確率で失敗する
"徒歩尾行の場合"
長時間の徒歩尾行は対象に顔を覚えられる
人気が少ない場所での徒歩尾行は発覚リスク大
カメラを見られるリスクが車両尾行よりも大きい
対象者との距離感の把握が慣れるまで難しい
ざっと上げただけでもこういった失敗要因が尾行には潜んでおり、特に車両の尾行では、運に左右されてしまう場面も多く駆け出し探偵にとっては理不尽な場面に遭遇することが多いのです。
しかし、ベテランの探偵になると、これらの失敗要因を事前に回避し、失敗のリスクを極限まで減らす事が可能となります。
直感がはたらくのでしょうか?
長年の経験から培った土地勘によって信号や「トラック」「バス」といった進行の遅い車両を回避したり、対象の車の運転や歩き方から警戒レベルを察知し、すぐに距離をとったりと、傍からみると超能力を使っているのでは?と疑うほど、ベテランの探偵は優れた尾行技術を取得しているのです。
【尾行は開始から10分が勝負?】
車両尾行であっても、徒歩尾行であっても尾行が発覚するリスクが一番高いのが初動です。
初動には第一初動と第二初動があり、
対象に動きがあり尾行を開始する際が第一初動
対象が第二対象(浮気相手)と接触した際が第二初動
と2つの初動があります。
実は、この2つの初動から尾行開始10分は、対象の警戒レベルが一番高く調査が発覚するリスクも極めて高いのです。
さらに言えば第一初動と第二初動を比べた場合、当たり前ですが、第二初動の警戒レベルの高さは調査中の警戒レベルの中でも一番レベルが高くなる場面ですので、探偵は全神経を集中して、対象と第二対象が警戒していないかを探ります。
駆け出しの探偵はこの初動でやらかしてしまう事が多く、特に注意するようにいつも言い聞かせています。
しかし、駆け出しの探偵の気持ちを、私も駆け出しのころに経験があるのですごくわかるのです。
探偵という、世間一般からすると異端な職業を実際に経験をしているわけですから、どうしても肩に力が入ってしまいます。
探偵に依頼をする前に、自分で浮気調査をしてみようと思われている方にもこれは当てはまると思います。
ですが発覚のリスクは想像以上に大きく
もし発覚してしまうと、その後の調査の難易度が高くなり、最悪これ以上調査を続けることが不可能になり、さらにはご依頼者様に返金措置を行う必要も出てきて、最後には何も証拠が出ないまま真実が水面下に沈んでいってしまうという最悪の事態が起きることも考えられます。
尾行の技術を身につけるのが難しい理由には、発覚を恐れて果敢に挑戦をすることを避けてしまうといった防衛本能が働いてしまうことが理由の1つだと私は考えています。
入社して間もないころは多少ビビリながらでも対象の後を追うことができるのですが、一度でも対象に警戒されたり、調査が発覚するといった経験をしてしまうと恐怖心から尾行が全くできなくなる探偵も存在するぐらいです。
そうなってしまうと恐怖心を克服して探偵を続けていく者と、自信を喪失して退職していく者とに別れます。
ベテランの探偵であれば皆が乗り越えてきた壁ですから、探偵を続けていくうえでは恐怖を克服しないわけにはいきません。
そういった苦難を乗り越えてきた物達が、第一線で探偵として活躍していくことができるのです。
『張り込み』『撮影技術』といった探偵の基本の中でも群を抜いて習得が難しく、習得には長い時間がかかり、最悪探偵を退職するリスクもある、それが尾行技術の習得が難しいといわれる理由なのです。
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