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親から言われた結婚についての発言。(ノンバイナリー自認)

私はノンバイナリー、Aジェンダーを自認しているが、戸籍上の性別は女性である。

だから、私のパートナーの戸籍上の性別が男性の場合、婚姻届を提出し結婚することができる。

実際、私には戸籍上男性で性自認も男性であるパートナーがいる。その相手との結婚も考えている。ノンバイナリーである自分が、戸籍上女性であることをある意味利用して婚姻届を提出することについては、複雑な気持ちもあるが、それについてはまた別の機会に書き綴りたいと思う。

今回、書きたかったのはまた別のことで、先日、親と話している時に、結婚の話が少し出た。その時の親の発言について。

「うちはお金に余裕が無いから、結婚しても親からの援助はないよ。」これはいい。全然問題ではない。
だが、その次に。
「それに、あなたは女だから、向こうの家族に嫁ぐ身だから、うちからの援助はできない。」
「弟は男で、うちの苗字を継いでくれるから、弟には援助するけども。」
と、言われたのだ。

あまりにも悲しかった。

親が生きてきた時代はそうだったのだろう。
昔は、それが当たり前だったのだろう。
それはいい。
親がそういう時代を生きてその考えを持っていることについては、こちらがとやかく言う筋合いはないと思う。

だけど、それを、子である私にまで分からせようとしてくることはまた違うと思った。

それに、ただただ悲しかったのだ。
私も、弟も、2人とも変わらず平等に、あなたから産まれた子供であることに変わりないのに、体の作りが男なのか女なのか、それだけの違いに過ぎないのに、どうしてそんなに差をつけるのか。

金銭的な事だから言ってるのではない。

ただただ、悲しかった。それだけ。

親であるあなたがそう思って、私にそう言ってくるのであれば、もういいや。
諦めるしかないのだろう。
悲しいけれど。

これは、私がノンバイナリーなのに、親の女性に対しての概念をぶつけられた不快感もあるが、それ以前に、同じようにあなたの子であるはずの私たちを、結婚したらそういう風に差をつけてくるんだということ自体が悲しかった。
これはきっと、私の性自認がノンバイナリーじゃなくて別のものだったとしても、同じように悲しかったはず。

私は、パートナーと家族でありたいから結婚という手段をとるだけであって、別に向こうの家族に嫁入りするのではない。苗字を同じにしなければならないから、どちらかがどちらかの苗字にならなければならないから、同じ苗字を名乗るだけであって、女性が男性の苗字にしなければならない訳じゃない。それにそもそも、私は自分を女性だと認識していない。仮に、私が相手の苗字を名乗ることになったとしても、それは向こうの家族に嫁入りするわけでも、今の自分の家族との縁が切れるわけでもない。

はずなのに。

どうしてそんなふうに言われるんだろう。
悲しかったな。
うん。悲しかった。