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春になって復職した

日々をだらだらと過ごしているうちに休職期間が終わりに向かい、季節は春を迎えていた。
貯金もそれほどあるわけではないし、傷病手当金の支払いは休職が終わってからの申請だという話だし、いつまでもだらだらしているわけにもいかず。とりあえず病院で復職の診断書を誂え一度出社することにした。
二ヶ月ぶりの会社。コロナの影響で出社している社員の数は少なかった。会議室に通されて上司に現状を話す。いろいろ考えてみたのだがやはり環境を変えた方がいい気がする、もうこれまでと同じ仕事をやる自信が微塵もない、迷惑もたくさんかけた。よって退職を…という切り口から話をしたのだが、なんやかんや面白そうな話もあったりして残留することに決めた。当分の間は自宅からのリモートワークでいいらしいし、半休を使いながらゆっくりやればいいと言ってもらったのでお言葉にガンガン甘えていくつもりで実際甘えている最中である。

お金の心配はしなくてもよくなったが、これから自分はどこへ向かっていくのだろうか。何かに一所懸命取り組んだというのが自分の場合、別に社会的に評価されないものばかりで、ちゃんとチームの一員となって仕事をしプロジェクトを成功に導いたとか、して今度はプロジェクトを任されるようになったとか、その結果の出世とか、そして転職してランクアップとか、そんなサクセスがまるでないし想像もつかないし興味もない。
この一年ほどはその不安に、自分は一体何をやっているのだろうかと日々心をすり減らしていたのだけど、そんなことは別にどうでもいいのかもしれない。改めてそう考え始めた。心に山岡士郎を飼おう。それがこの数ヶ月の自分のスローガンである。
給料は別に高くないが、ゆっくりとやりたいことができた方がいいので、あんまり仕事がないままに色々しながら過ごしたいものである。この期間が永劫続くことを祈るがそんな社員要りませんよね。

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