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テック系スタートアップにおけるリスクを取る経営について

ファインディというスタートアップの社長室で働いている河島です!
事業・組織を大きくするため邁進中です。
弊社では、ソフトウェアエンジニアの方のスキルや生産性が見えるプラットフォームの運営と、そのプラットフォームを用いたエンジニアの採用、エンジニア組織づくりのサポートを行っています。

1ヶ月ほど前の話にはなりますが、社内でお金周り勉強会を開きました。

社内で、会社の利益を知りたいという声をいただいていたことから、それならちゃんとコンテキスト含めて伝えたいと思い、勉強会という形をとりました。

スタートアップや新規事業における投資や利益の考え方は、馴染みがないとなかなか理解しにくいところかと思いますので、Noteに書いてみました。

リスクを取る経営について

・リスクとは不確実性のことを指す
・事業活動において、リスクを取ることは重要
・ハイリターンには往々にして高いリスクを伴う
・スタートアップ/新規事業は、リソースが限られているので、勝つために急成長の短期決戦が求められる 
・大手は大手で、リスクヘッジしながら、リスクをとっている

テクノロジー企業の費用

・テクノロジー企業におけるおカネの使い方は、大半が「広告費」と「人件費」
・認知度を上げる、リードを取ることが営業上重要であるため、大きな広告費を必要とする
・開発、販売はヒトなので、大きな人件費を必要とする

質の高いリードを増やしていくには、広告が非常に重要な投資であり、
また、良いリードが集まってきても、人手が足りなくて、ユーザーやクライアントに十分な価値を提供できないとその投資は無駄になってしまうのでヒトに対する投資(採用・教育)も重要

投資をする理由

・ユーザーやクライアントにしっかりと価値を出せる環境を作り、売上成長を実現する強固な体制を作る
・将来利益を出し、更なる組織体制の強化(採用・給料を上げるなど)、サービスの進化、新規事業に適切に投下できる体制を整える

→限られた資金の中でレバレッジを効かせ、将来のために”適切な”投資を行う=計画的な営業損失を許容することがリスクをとる経営の意味になる

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右図参考:マネーフォワード

赤字は危機なのか

答えは、状況による、です。が、赤字=経営が危ないという認識は誤り
なぜなら、将来の成長のために、計画的に投資し、赤字を出しているからになります。
どこの会社の新規事業でも、スタートアップでも、事業計画出してもらうとこんな感じです。みな、投資をし、急成長を狙います。

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スタートアップにおける40%ルール

・アメリカのベンチャーキャピタルなどの投資家が、ベンチャー企業(特にSaaS)へ投資を検討する際の一つの基準
・「企業の売上高の成長率」+「営業利益率」の値が40%を超えるかどうかという考え方
・売上成長率が100%なら、営業利益率は、マイナス60%でよく、売上成長率が40%なら、営業利益率はゼロという見方で、赤字でもしっかり売上成長を作れてるか見る指標となっている

なぜ急成長を狙うのか

答えは、勝つため
・市場の変化に対応するため、市場を取りに行く・作りに行く事が必要になる
・スタートアップが狙うべきは、まだ気づかれていない市場に、少数精鋭で兵力を集中させることにある
・ランチェスターの戦略にもありますが、強者と同じ戦略はとってはいけない
*参考:https://tomoruba.eiicon.net/articles/1990

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他社スタートアップとの比較


・メドレー、プレイド、SHIFTの上場期の財務データを見ると、上場する年直前まで、赤字だったり、上場期以降も赤字ままだったりすることがわかる
・スタートアップの肝は、成長性にあるので、戦略的に赤字を計画し、しっかり投資し、市場を押さえる
明確な売上・利益改善ができるタイミングに、上場時期を最適化することが大事であることが、他社事例からも伺える

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参考:https://signifiant.jp/articles/learning-from-mothers-ipo-companies-v2/

Wrap up


最初の質問に戻ります。なぜリスクを取る経営を行うか?

答えは、圧倒的な事業成長を実現できる事業基盤を早期に作るため

それは、自社における唯一無二の価値(=顧客・ユーザーからの期待)を突き詰めていくことにある。
たとえば、自分たちが戦っている強みの一つが、手厚いフォローアップなら、手厚さでNo1でありつづけなければならない。

何が一番他社に負けてはならないのか

答えは現場にある。弊社で考えるなら、エンジニア採用ならFindy、エンジニア組織づくりならFindyというポジショニングを作っていくことにある

忘れてはならないこと


・上場関連の話では、売上や利益のことをどうしても触れなければいけない

お金を稼ぎにいくことについてマイナスなイメージを持つ方も未だに少なくない

・忘れてはならないことは、創りたい社会があって、それを実現するために事業成長が必要だ、というそもそもの事業目的
→渋沢栄一さんの「論語と算盤」の話ですが、お金を稼ぐことは、社会にとって意義があることをした対価であること。社会的に意義がある存在になることと利益を追求することは相反しない。

さいごに

今後も、皆全員が、事業成長に集中できる環境を作ることが、コーポレートの仕事になります。
そのため、財務情報含めて、積極的に社内に情報開示し、透明性を高くしていきます!

最近聞いたBASEの鶴岡さんのpodcast で感化された言葉です。

「ベンチャーは人やリソースが限られている。これが大手との違い。でも、時間は平等に与えられてる。FBのマークザッカーバーグにも、一分あたりの効率性なら勝てるかもしれない。」

ハングリーな状況で、常にもっと良い方法を、最小限のコストで爆速求めなければいけない環境というのは、スタートアップならではです。これは、個人成長という観点では、すごい贅沢なことだったりします。

自身の成長軸と、会社の成長軸のベクトルを合わせて、
Win Winに大きくなっていきたいですね!

少しでもファインディに興味を持っていただいたら是非、気軽に話を聞きに来てください!



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