病いと表現
死ぬか心療内科に行くかあの時の私には2択しかなかった。思えば幼い頃から「繊細すぎる」と周囲に言われていた。先生や友達のちょっとした態度から自分を嫌っているのではないかと考え込み眠れなくなることがあった。小学生の頃上履きを隠されバケツの中から出てきた時はクラスメートの目もはばからずわんわん泣いた。人間の悪意に耐えられなかった。弱いと言われればそれまでだ。けれども強さってなんだろう。鈍感でいることが強さなのだとしたら、別に私は強くなりたくない。
発症の実感
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