【妄想】 縄文杉トレッキングツアー

私が旅行をするときは基本1人だが、今年は珍しく夏休みに、いつも仕事で仲良くしている人と2人でUSJに行った。その人と私は、勝手に「ちいかわ」のちいかわ(私)とハチワレ(彼女)の関係のように思っているので、彼女を仮に「ハチワレさん」としておく。現に2人ともちいかわ好きである。彼女は、私がよく「わァ……ぁ……」となっているところに優しく声をかけてくれたりいろんなところに誘ってくれたりする。だからハチワレさん。大阪の旅もそれはそれは楽しかった。

で、ちょっと気が早い話だが、この間ハチワレさんと食事をしていたときに、「来年の夏休みどこ行こうか?」みたいな話になった。推しの球団が一緒なので北海道とか福岡に野球を観に行くのもいいよねえ、なんて言っていたらハチワレさんが「私、屋久島に行ってみたいんだよねえ」と。

屋久島。世界遺産。あの縄文杉があるところだ。ビジュアルは写真で見て知っているけれど、そこにどうやっていくかは今まで考えたこともなかった。自分の中では、これまで行きたい場所リストに入ったことはなかったものの、ちょっと面白そうだと、2人でその場で縄文杉への行き方について調べ始めた。

が、トレッキングツアー、片道約11キロ、往復で10時間かかるという。む、無理・・・(一応テント泊コースもあるらしい)。<ツアー参加の前に体力作りをおすすめします、ついていけない場合は途中で置いていく場合があります>と書かれており、え、ハーフマラソンとか出ておいたほうがいい感じですかね!?と。

ただでさえうちら(とくに私)は体力がない。環境は違うとはいえ、今年久しぶりに夏フェスに行ったら、8月の終わりにもかかわらずあまりの暑さに耐えられず、それに全てを持ってかれてしまった。暑すぎて集中して曲が聴けないのだ。朝から行ったのに楽しめたのは夕方涼しくなってからである。いろいろショックだった。ということもあり、ちょ、ちょっと一旦置いとこか・・・ということになった。

その話があってから、たまに屋久島のことについて考えるようになった。もしかしたら本当に行くかもしれない。だからイメージだけは常にもっておかねばと。普段、移動でちょっと歩いただけで「あ〜疲れた」って思ってしまう私。そんなの縄文杉のトレッキングツアーに比べたらどうってことないし、そこで疲れ果ててたらやっぱり縄文杉まで到達できない。

そういうとき、頭の中で屋久島にいる自分を思い浮かべるのである。緑あふれる自然の中を懸命に歩き続ける私たち。するとガイドさんが言う。「ほら、あそこに縄文杉が見えますよ、もうすぐですよ・・・」と。ここまできたら縄文杉手前でリタイアするわけにはいかない。

すると、めちゃめちゃ頑張って歩こう、という気になれるのだ。本当に縄文杉まで行った人に怒られそうだけど、この妄想はたくさん歩かなければならないときにおすすめの手段である。

まあ、妄想の中だけで満足できるような世界ではないから、やっぱり元気なうちに一度は本物の縄文杉を見てみたいな。


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