見出し画像

あなたにもできる構想発表

まず目的を考えてください。

自分がどんな研究をしてみたいかを発表するのが目的です。

では、聴衆は誰でしょうか。

その研究分野の専門の先生方や院生の先輩方です。そういう人たちは専門の背景知識を持っています。専門分野の最先端の研究をしようと思っている人たちです。素人ではありません。

あなたが音に関することを取り上げたいとして、そういう専門家を前に、母音と子音の違いについて説明をする必要がありますか?

コミュニケーションの重要性について説明する必要がありますか?

では、何について話したら興味を持ってもらえるでしょうか。

もちろん、あなたが興味があることを取り上げることが大前提ですが、逆に言えば、それは当然であって、そのうえで、何について話したら聴衆は興味を持って聞いてくれるか、です。

なので、簡単に言えば、相手が関心のあることを話さなければ意味がないです。相手が関心のあることは、最新の研究です。あなたの個人的な事情とか、世間で言われている一般論は、研究ではありません。

最新の研究といっても、まだ研究していないのですから、自分が研究したこと話すことはできませんし、それは「構想」発表では期待されていません。

構想発表ですから、どんな研究をしたいのか、を説明する必要があります。

個人的な事情や、世間で言われていることでなくて、じゃあ、何を話したら、どんな研究をしたいのかを、専門家にわかってもらえるでしょうか。

研究の話をするしかないですよね。でも自分の研究はまだ、、、

ポイントは、「自分の関心のある最新の研究」について話すことです。

そうすれば、それは最新の研究ですから、専門家たちは関心を持って聞いてくれます。そして、あなたも具体的にどんなことに関心があるかを、わかってもらえます。でしょ。

でも、それだけだと、紹介、文献レビューで終わってしまいますよね。その先、もう一歩考える必要があります。構想発表にするには。

どんな研究をしたいか、を話せば構想発表になります。

なので、「自分の関心のある最新の研究」を説明した後、その研究の先を研究したい、そのためにはどうすればよいか、を話せばよいわけです。

良い論文を選んだあなたは幸いなことに、その論文の結論部分に「本研究の限界」とか「今後の研究」というのが書かれていることに気づくでしょう。

そこを手掛かりに、今自分が置かれている環境で、その論文の限界をクリアーする、もしくは、まだできなかった今後の研究を行うには、何をどのようにしたらよいか、何ができるか、をよく考えてください。

あれとこれとを、こうすれば、この部分の研究ができるはず、と考えられますよね。

それが、あなたの構想です。それをまとめて、発表してください。

まとめ: あなたもできる構想発表
1)イントロ:どんな研究に関心があるか、そのきっかけなどを話して聴衆の関心を呼ぶ
2)研究紹介:関連する最新の研究を紹介する。最後に、「限界・今後の課題」の部分から自分が取り上げられそうな点を選んで自分の「研究テーマ」として紹介する。
3)構想発表:自分の研究テーマについて研究するには、何をどうすれば研究できると考えられるか、できるだけ具体的に、そのステップ(研究計画)を説明する。

以上、杉浦正利

参考


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?