レンジー ナントに行く(4):決戦の地へ
いよいよ決戦のアルゼンチン戦。どちらも、この試合にプール戦の突破がかかると予測して準備してきたはず。文字通りの決戦だ。
キックオフは現地時間13時。完全な昼間。会場はパリではなくナント。パリからTGVで2時間。
デーゲームでこれくらいの距離なら日帰り往復が十分にできる。東京在住のJサポとしては、新幹線で新潟や仙台くらいまでのイメージと言えば感覚的にわかりやすいだろうか。つまり、アルビレックス新潟との昼間の試合を日帰りで見に行くようなもの、あるいは吹田でのガンバ戦を伊丹空港往復で見に行くくらいの時間的な距離だ。
モンパルナスからナントへ!決戦場へ!!
TGVはモンパルナス駅から。
仕事でパリに来るときにはモンパルナス周辺に泊まることも多く、そこそこ土地勘はある場所だ。というわけで駅の近くのホテルを取っていた。
ただ、それでも1時キックオフでそれなりに余裕ある時間に着こうと思うとかなりの早起きになる。出発時間は7時44分。ホテルの朝食時間が7時からだったから、大急ぎで食べて駅へ。
30度近くまで気温が上がる予報だったが、朝は寒かった。ホテルを一歩出て寒いと思い、部屋に戻って長袖を羽織って歩き始めた。
ところで今日の格好はこんな感じ。
無事に電車に乗り、ナントに向けて快走していく。さすがはTGV。高速道路と併走していてもあっという間に車が後ろに流れていく。いま車内でこの記事を書いています。
戦術面でのポイントおさらい
さて、決戦直前だがポイントの確認。
アルゼンチンは歴史的には強力スクラムを武器にしてきたチーム。しかし最近はスタイルの変化を図っており、実際この大会でもイングランド相手にスクラムで劣勢に立たされていた。それでも、サモア相手にはスクラムで優位を得ていたから、「今回のアルゼンチンはスクラムは強くない」と考えるのは危険。
やはりスクラムの安定はキーになる。稲垣・堀江・具のフロントローの働きはとても重要になる。
次に日本のアタック。特徴は9シェイプに4人のフォワードを立たせること。4人が1つのユニットとなり、コンタクト寸前にもお互いにパスすることで、タックルをずらして少しでも前に出て行く。
ただ、サモア戦あたりから少し気になっているのが、バックドアの位置に立つ松田力也の立ち位置が浅く見えること。9シェイプと10シェイプが縦方向に重なり合うように立つダブルラインだけでなく、10シェイプが9シェイプの横に移動して、シングルラインで攻撃することがあるように見える。
だとすれば、ブレイクダウンから遠い位置で数的優位を作るためということになろう。私の思い違いかもしれないが。。。。
あとはスタッツを見たとおり。
アルゼンチンは地上でのボールキャリーが多いから、辛抱強く、反則をせずに止め続けること。
また、アルゼンチンと比べた日本の強みはジャッカルにあるので、反則に気をつけながら積極的にジャッカルを狙っていくこと。
あとはアタックが機能すれば。ナイカブラがいい働きを見せる中、フィフィタの抜擢はサプライズだったが、アルゼンチンにとってもサプライズであるはず。
フィフィタはディフェンス時に出過ぎてラインにでこぼこを作り、相手に突破の隙を与えてしまう悪癖があるが、そこが直っていることを期待したい。突破力は折り紙付きなのだから。
敬意を込めて叩きつぶせ!
いろいろ書いてきましたが、ここまで来たら理屈じゃない。選手たちの戦いを応援するだけ。
ラグビー伝統国のサロンだった国際ラグビー界に風穴を開けたアルゼンチンを、敬意を込めて叩きつぶすだけのことだ。1999年の借りを返そう。そして、準々決勝に4年前の「忘れ物」を取りに行こう。
https://note.com/sugio_takahashi/n/n0ed4bc95401f?sub_rt=share_b
頑張れ、ブレイブブロッサムズ!
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