【ニュース】テクノロジーだけじゃ商品はヒットしない
こんにちは、Sugenoです!
今回のセルフ解説はこちら~
カスタマーエンゲージメントを意識しなくちゃいけない時代ですよ、という記事で「Customer 360」というプラットフォームの紹介がされているものでした。
カスタマーエンゲージメントというのは何かというと、そのままの意味なんですが、「顧客との関係」ということです。
近年の消費は、
・成熟化
・多様化
・デジタル化
によってどんどん新しいモノやサービスが流通するようになり、最先端を走る企業にとっては、よりスピード感を持って顧客のニーズに応えなければいけない現状があります。
ユーザーのニーズに応えることは供給側としては当然なのですが、これまで以上に早くて正確な情報が要りますし、それをWeb上で把握するというのが基本になってきています。
今回紹介した記事では、顧客のニーズを知る際の問題が挙げられており、その解決策として、「Customer 360」を利用すれば良いという主旨で書かれていました。
しかし、僕は敢えてこのサービスを利用しない手法(出来る限り自力で解決できる方法)を紹介していきたいと思います。
というのも、このツイートで以下のようなリプがありました。
社内で顧客の声を拾う仕組みを考えてって使命を与えられたんだけど、記事に挙げられてる問題が課題で悩んでいる。
知見が欲しい。
ということで一般論・概説にはなりますが、今回のテーマに取り上げることにしました。
まず、顧客のデータを分析、ニーズを把握したい際に問題になることとして、以下が挙げられています。
1. 部門間連携ができず顧客の情報が一元管理できていない
この問題は老舗の大手企業だと根が深かったりしますよね。おそらくこの問題の原因は多くの場合、
・新しいコミュニケーションツールやシステムを取り入れていない(またはリアクションが遅い)パターン
もしくは、
・連携のとれるプラットフォームはあるのに、社内周知がされていないパターン
の2つだと思います。
前者の場合、業界的に根の深い問題なので最先端のツールを導入することで、一新!という具合にはいかないと思います。
そんな企業に所属していて、この問題を解決するには社内で新しいモノ好きはいないかを探すことを最優先に行ってください。
必ず新技術や新しいコミュニケーションツールを追っている人がいるはずです。少しずつコミュニティを広げてそういった人を探しましょう。
その人を見方につけて、社内公用のコミュニケーションツールを導入するのが近道です。
後者の場合、社内周知が行き届いていない理由は
・現状使っているツール(例えばメール)等で不自由を感じていない
・新ツールの利便性を理解しきれていない
といったことが考えられます。
解決法としては、身近に接する同僚にそのツールを使うことで、どうメリットがあるかを具体的に提示すれば良いと思います。
特に影響力や発信力のある人(社内においてインフルエンサーたり得る人)をターゲットに利用者を広げましょう。
2. 信頼できるデータか分からない
得られたデータが信頼できるものか分からない、ということは分析の方法が分からないことと同義です。
せっかく収集したデータが無駄にならないように、どんな情報があれば分析ができるかをあらかじめ知っておく必要がありますね。
これにはやはり簡単に統計学を学んでおくことが、必要になってくると思います。
敢えてこの問題に対する答を言うなら、アンケートや市場調査において
・回答者がどれだけお金や時間を払ってくれたか
・どれだけリスクを負って解答してくれたか
これが鍵になります。
ささっと簡単に答えられて、答えることに時間的拘束も出費も要らなければ、解答は杜撰なものになります。
また、質問者の顔が見えないとどうせテキトーに答えても失うものがないので、これもまた良いデータはとれません。
逆に回答者が時間やお金をかけて得られたデータは非常に良質です。
3. 顧客のニーズや不満を分析できていない
この問題は統計の分野で経験豊富な人でも陥りがちな問題なのですが、
供給側が顧客のニーズだと思っていること ≠ 実際の顧客のニーズ
ということが起きていると考えられます。
具体的な例として、Googleが2005年頃にテストを行った「Google X」という検索エンジンの新インターフェースは、検索フォーム上にいくつかの機能があり、あたかも便利そうでした(当然Google側としては便利、使いたいと思っていたはず)が、ヒットしませんでした。
ここで学ぶべき教訓は、自分たちが(主観的に)便利だ!ぜひ使いたい!と思っているアイディアには何の意味もないということです。
とても受け入れがたいことですが、自分自身が欲しい商品・機能が他者にとって、さほど便利には見えないことは往々にしてあるんです。
この問題は、慎重な分析で(ある程度は)回避できます。
4. 分析できる人材がいない
この問題が一番多いんではないかと思います。
どんな企業にとっても統計やマーケティングの知識は必須なのに、プロフェッショナルって意外と社内にいないものです。
解決法としては、
・統計分野のプロフェッショナルに分析を外注する
・「Customer 360」をはじめとするツール・システムを課金して利用しながら自らで分析する
・情報収集から自力で行い、分析する
どれが一番良いとは言い切れません。
僕自身だったら、浅くても統計の知識はあるので3つ目を選ぶと思います。コストや時間、楽さのどれを優先するかで選択は変わってくるのかと思います。
分析の内容も種々あるのですが、ニーズに直結しそうなものはクラスター分析、主成分分析、回帰分析などかなと思います。
こちらのサイトを参考にしてみてください。
5. 顧客を知るためのツールを知らない
今や調べれば何でも出てくる時代です。
この問題はググれば解決できます。
それでも敢えて昔ながらのデータ収集法として、オーソドックスなものを挙げるなら、やはりWebアンケートを自作orアンケート会社に委託でしょうか。
自作ならGoogleフォームが楽ですね。
Webアンケート会社でしたら、楽天インサイト(旧楽天リサーチ)やマクロミルなんかが良いです。質問項目は自分たちで指定できますし、回答者を絞って(フィルタリングする)データ収集ができます。
アンケート以外にも、SNS上の発言をテキストマイニングする、HP等のヒートマップを行うといった方法もあります。
挙げればきりがないですし、どんな商品・サービスを売りたいのかで適した手法も変わってくると思うので、とにかくググりまくってください。
6. そもそも時間がない
この問題も二択ですね。
時間を作るか、時間を使わずにできる手法を使うか。
想像以上にデータ分析・活用力は重要です。目の前の激務をこなすより時間をとって分析と対策をする方が良いですが、
それでも時間が作れなければ、外注するほかないように思います。
以上です。
今回のテーマはフォロワーのニーズに応えたものでしたが、
僕自身もデータサイエンス、データドリブンな考え方や問題解決法には非常に興味がありますし、今後本格的に学んでいきたい分野なので少しアツくなって書きすぎてしまいました笑
(1500字くらいに抑えようと思って書き出しましたが、3000字書いてしまいましたww)
最後まで読んでいただいてありがとうございます!