境界線

全てを投げ打ってできた境界線は
泣き止んですぐの、
涙の跡に似ていた

可能性ばかり信じていた僕の
みぞおちあたりがはみ出して
トクン、トクン、と
立ち入り禁止を知らせていた。

あした天気になぁれ

蹴り出した足は
まだ空の中にあって
少しつりそうになって
バランスを崩した瞬間
その瞬間に
誰もいないことに気づいた

少しだけ笑ったところに
新しい境界線がひかれた

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