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愚詩

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2021年9月の記事一覧

八十夢

いくつもの眠れぬ夜を越えて迎えた夢。
切り裂くような静寂で、目覚めた夢。

暗すぎる夜に僕は、
いつの間にか、真っ赤な嘘で対抗していた。
結果は見え見えだったが、
「12月の逃避行よりはマシだろう」なんて甘い考えのキツネに
3,000円払ったところで目が覚めた。

徒労。
徒労に次ぐ徒労。

見返りなんて求めていなかった。
少なくとも、布団に入った時はそのつもりだった。

気がつくとすごい汗で、

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息ができたら

息がしたい
ただ息がしたい、息がしたい

息ができたら、何がしたい?

えっ?
えーっと、、。

息ができたら、やっぱり息をするだろうね

スー、スー
結局君は、どんなときだって、息がしたいんだね

うん、まぁ、そうだろうね
そういうあなたは何がしたいの?

僕は息ができるからね
そうだな、カツ丼食べたいね

あぁ、カツ丼かぁ
しばらく食べてないなぁ
僕も、息ができたら、カツ丼を食べようか

君も

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