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獲物の分け前~ムーンライダーズ『ツイン・ベスト』編

 アーティスト未公認のベスト盤はCD時代になってから、本当に大量に発売されています。
ムーンライダーズの場合、クラウンレコード時代は在籍期間がかなり長かったのと、『ムーンライダーズ』、『イスタンブール・マンボ』、『ヌーベル・バーグ』、『モダーン・ミュージック』に『カメラ=万年筆』というオリジナル・アルバムが5枚。
ベスト・アルバムの『東京一は日本一』にシングルが数枚出ていますから、割と色々な選曲ができたわけです。
『ムーンライダーズコレクト12』がムーンライダーズ初のベスト盤で、それ以降数多くのベスト盤が発売されました。

 次に移籍した徳間ジャパンでは『青空百景』と『マニア・マニエラ』の2枚のアルバムしか発売しなかったので、ベスト盤は発売されなかったというわけです。

 次のポニーキャニオンでは徳間ジャパン時代の2枚をCD化した上に、オリジナル・アルバム『アニマル・インデックス』と『ドント・トラスト・オーバー・サーティー』に12インチ・シングル「夏の日のオーガズム」、ライヴ・アルバム『ワースト・オブ・ムーンライダーズ』とベスト盤を作りやすいはずです。
が、結局発売されたのは『The Best of Luck』と『ムーンライダーズBEST』の2種類だけだったはずです。

 ポニーキャニオンとの契約が切れた1987年からムーンライダーズは長い活動休止期間に突入します。
1991年に次の移籍先、東芝EMIから『最後の晩餐』を発売し、翌1992年には『AOR』を発売したり、オムニバス『LOVE ME DO』に「YER BLUES」に参加した程度でした。
契約を消化するためのベスト盤『Keiichi Suzuki sings MOONRIDERS』が発表されました。
この『Keiichi Suzuki sings MOONRIDERS』にはポニーキャニオン時代(正確には徳間ジャパン時代、MIDIレコード時代)の楽曲が収録されたんですよね。
当初はクラウン時代の曲も収録する目論見があったとサエキけんぞうさんのコアトークで鈴木慶一さんが話していました。

・ムーンライダーズ『ツイン・ベスト』(TOCT-24077~24078/東芝EMI)

 このアルバムは「YER BLUES」と「シリコン・ボーイ」(シングル・ヴァージョン)に「ダイナマイトとクールガイ」(シングル・ミックス)が収録されているのがキモなんですよ。
ま、『シリコン・ボーイ』(アルバム・ヴァージョン)も収録されているのは無理やりな感じもしますが、できる限りの収録を目指したということなんでしょう。

・ムーンライダーズ『ツイン・ベスト』収録曲

 このツイン・ベスト・シリーズは選曲はともかく、結構謎のジャケットが多かったのですが、ムーンライダーズのこれはまだ許容範囲ですね。
オフコースのイラスト・ジャケットなどはかなり奇妙なジャケットなので、興味ある方は検索してみてください。

 mixiに未公認ベストのコミュニティを作ったくらい興味があったのですが、これもかなり面白そうですね。


 ではまたー。

 




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