変わったのは

家路が妙に暗く遠く、
足取り段々重くなって、

灯っている明かり
暗闇に浮き上がる
明かりの灯る家が

辛く 白々しく
感じられて
思われて、

家の前を通り過ぎ
あたりをふらふら迂回して

舞い戻って門を開け、
玄関の扉をそっと開けてみる。

いつもの団欒。

笑い声や話し声。
TVや食事する、かちゃかちゃ食器の触れ合う音や、
くつくつお鍋の湯気立つ匂い。

ほっとして、安心して、
あったかく、ふわふわと

包んでくれる
包まれる

そんな日だった 「いつも」の私が

今日は、今は、この頃は、
暗い闇に覆われている。

何一つ変わっていない「いつも」の光景
いつもの景色。

変わったのは、私だった。
変わったのは、唯一人

私の方だった。

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