生暖かな 風が吹き

この世界に折り重なった
ひとコマひとコマのかけらの中に

散りばめられた 宝石のような
幾千 幾千億の愛と真実が

きらきらと
きらきらと

輝いていて

今も尚
人々は 泣き笑い

肩を抱き合い
手をつなぎ

顔を上げて 生きていこうと

顔を上げて 生きていようと

立ち上がり

倒れても また倒れても

また 立って 歩いて行こうと

している
幾万億の魂の声が

耳元で ざわざわと音を立て

心の扉を叩き始めた

私に 響く声がまだあった
私を包むぬくもりが まだあった

そんな気がして
し始めて

氷の壁の向こうには

生暖かい 陽の風が

吹いているよな

いないよな

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