私はその時

ある日突然に 英雄は反逆者に、救世主は罪人に、
善人は悪人に祀り上げられる。

群集を煽り 洗脳に成功すれば
戦車さながら攻撃し始める。

暴徒化した群集は巨大な勢力を持っている。
綿密に策略を練り、デマを流すだけで充分なのだ。

デマは独りでに広がっていく。
放っておいても勝手に巨大化して行く。
時折追い討ちを掛ける様に
更なるデマでもっと強固に固めて行けば良いのだから。

何が真実で何が虚偽なのか。
もう疑う余地はない。
疑ったところで 今度は自分が反逆者扱いされるだけだ。

そんな 人の不安や恐怖を
煽り ちくちくと針刺すように 忍び寄ってくる。

誰もが自分の信念に沿って決断しているはずなのだ。
誰もが自分の信じるところに従って、見定めているはずなのだ。

けれど その依って立つ元になるものが、
もう既に 仕組まれ コントロールされている事もある。

その真実を目の当たりにする時、
人はどう有るのだろう。

私はどう有るのだろう。

誰もが絶えず「今」と言う瞬間を
決めて生きて来たのだから。

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