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12/11 スイッチを押す吐息

「まっ…、ちょ、ゆいさんっ…!」
 今日は早めに寝ようとふたりでゆいさんのベッドに入った直後だった。不意にゆいさんの手がいたずらに私の太ももを撫でた。私は小さく吐息を零して脚を揺らしゆいさんの手を掴みながら逃げようと腰を引く。
「待たない。」
 はっきりと口にするゆいさんの声はいつものトーンではなかった。ゆいさんは私が太ももが弱いのを知っている。くすぐったさと何かが混ざった妙な感覚に脚を震わせながら私はじたばたとゆいさんから逃げようとする。
「ふふ、つーかまーえた。」
 それも叶わず後ろから抱き締められてしまった。
「…早く寝るんじゃなかったの」
「夜はこれからでしょ?」
 まだ寝るつもりはないらしいゆいさんに、私は諦めのため息をついた。

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