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目的と手段とは整合性が取れているか?〜東京ホームタウン大学2024にて

2024年48日目。

上司より「Aという目的のためにBという方法を実行すること」を指示された時、「Bを実行してもAは達成されない」が見えてしまうことがままあります。
その時にどう対処するかは難しいですが、私の場合、上司からの信頼を深く得ているのであれば、上司がAという目的を抱くに至った背景を深掘りし、場合によってはBではなくCを実行することも視野に入れるようにしています。(信頼を勝ち得ていない場合は、数々の指示の実行を積み上げることから始めます。)

これはプロボノでも同様で、特に広報系の案件では、AとBのズレを感じてしまうことから、折角NPOサービスグラントに登録したものの、まだ案件に関わったことはありません。(別で登録している副業サービスで一度セレクションにチャレンジしたことがありますが、AとBのズレを伝えたところ選ばれなかった、ということも、ちょっとトラウマになっています。)

とはいえ、所属する組織、あるいは、仕事がひとつだけ、というのは、ここから先の時代、非常に怖いし、何よりもっと自分の力をもっと世の中に還元したい気持ちもあることから、再度自分の気持ちを叩き起こそうと、そのサービスグラントから案内のあった「東京ホームタウン大学2024」なるイベントに行ってみました。(思い起こすと、広報の部署に異動になった時は、早く”プロ”になるべく、東京で行われていた参考になりそうなイベントに次々と行っていたわけで、そういう貪欲さというか面白がる心がここ数年欠けていたなと反省。忙しくなければ私ではない。)

どちらかというとシニア、プレシニア向け、企業で培った能力を地域社会に還元することを啓発するイベントで、東京都福祉局が主催でサービスグラントが委託を受けている事業のようです。
確かに、地域社会の中に一定のスキルや能力を持っている方がいたら、いろいろもっとスムーズになるはず、ということは常々感じていたところなので、このアプローチはもっと他の自治体でも考えられてもいいんじゃないかと思います。(孤独な高齢者を少しでも減らす、という意味でも。)

開催場所は東京大学の敷地内にある伊藤国際学術研究センター。肝心のセンターの写真がないですが、こんな立派な施設を学外の人も使える、というのは、流石東京というべきか、そりゃあ東京にみんな集まるわなあ。

内容は3部構成。
第一部は、議論の導入として、一橋大・檜山教授の高齢社会に対応した技術開発に関する研究、特に元気な高齢者向けにボランティア情報を共有するGBERというサービスの紹介と、定年後研究所の池口所長によるシニア社員に対する企業のスタンスの変化の話など。

GBERについては、競合となるサービスがもしあるとするとプラットフォームとしての地位を取り合う戦いに陥るし、アプリベースだとダウンロードしてもらうための壁があるので、導入しても広めるのに苦労するだろうな、と感じました。
また、(大)企業がシニア社員や退職者に対してフォローするようになってきている、という話は興味深かったです。ただ、池口氏自身がまだ地域活動に携わっていないということで、やはりずっと守られてきたサラリーマンにとっては、守られた範囲の外に歩みを進めるのは難しいのだな、と。
ということで、ちょっと「ん?」という感じを受けてました。

第二部は3つの分科会に分かれていて、私はプロボノの事例発表へ参加。団体を紹介するパンフの作成案件が多かったですが、要は第三者目線でのパンフづくりを通じて、各団体の目的、つまりはAが改めて言語化された、という話だなと。とすると、次はB、つまりこれまでの活動の見直しが必要だと感じますが、果てして第三者を交えることなくそこに向かうことができるのか、ということは感じました。

そして第三部…と行きたいところですが、第二部と第三部の間の休憩中、メイン会場の周囲に出展していた団体のブースを見ていたところ、そこに参加したものとは別の分科会の登壇者のブースが。昼下がりのスナック=昼スナの木下紫乃さん(紫乃ママ)が、それこそ簡易スナックを開いていたのでした。スケールフリーネットワークな性質を持つ人間関係の下でハブとなっている人との出会いは、高確率で弱い紐帯の強さを引き寄せるもの。紫乃ママの周りに多くの男女が引き寄せられている姿にピンときて、第三部への参加は取りやめて、話の中に加わってみることにしました。(続く)

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