マクロな視点で友人と語り合いたい。『21 Lessons』を読んで
『サピエンス全史』で有名なユヴァル・ノア・ハラリさんの『21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考』を読みました。
『サピエンス全史』は2019年3月に読んで感銘を受けましたが、今回の本も同様に「素晴らしく示唆に富んだ内容だ」と感じました。
取り上げたい箇所はいくつもあるけれど、特に印象的だった部分は以下の5つ。
②の気候変動については、私も10歳頃からずっと考えてきました。きっかけは『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』ではありましたが、真剣に考え続けているつもりです。
結局は人類の短期的メリットと長期的メリットを秤にかける話で「現代を優先するか未来を優先するか?」の問題なのかと。
詳しくはこちらのnoteにも書きました。
③の世俗主義については大きな驚きでした。
「世俗」という言葉に悪いイメージしかなかったのですが、彼の定義で捉えるなら「私も世俗主義者なのかな」と感じます。
現実に起きている事実を注意深く見つめ、悪い部分に目を瞑らず、それでいて理想も捨てることなく、真摯に生きたい。
残念ながら私はどんな神も宗教も信じることはできませんが、そうありたいと思っています。
⑤は、いつも自分が考えている生と死の話に近いです。
「人生は物語」「1人の生は短いが、全て繋いでいける」という考え方はとても魅力的で多くの人が無意識に持っているようですが、私にはそれさえもまやかしに思えます。
ビッグバンなど宇宙の歴史の中では、人類の繁栄もほんの一瞬で、後には何も残らないのではないかと感じるからです。
かと言って自暴自棄に陥る必要もないし、物語がなくても現実社会は目の前にあるので特に何かをする必要もないのですが。
甘美な物語に酔うことは簡単だし、その方が生きやすいのは事実です。だから他人の物語を否定するつもりもないし、口出ししないように気を付けないといけないでしょう。
それでも、私はこの作者と同様に今後も考え続けていくと思います。多分、自分が死ぬまでずっと。
なかなかこんなマクロ視点で語り合える機会はありませんが、やはり私は時々友人や周囲の人とこういう話題で話ができたらなぁ…と思うのです。
素晴らしい本なので、気になる方は是非。
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