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子育てストレスへの対処法

ストレス・コーピングについて知っていますか。本記事では2011年に発表された研究を紹介します。

小学生の子どもを育てる母親が感じているストレスとコーピング(対処)についての研究です。

ストレスとは?

子どもを育てている母親は日々、多くのストレスに直面しています。ストレスという言葉は、もともと工学用語なのですが、1936年にカナダのセリエという学者が「刺激を起因とした生体反応」をストレス理論として提示したことに始まります。

小学生の子を持つ300人の母親に調査

研究では、計300人の母親を対象として、ストレスとそのコーピングについての調査を行いました。多くの母親が日々、大きなストレスを感じていたことは言うまでもありません。しかし、そのストレスへのコーピングの仕方は母親によって大きく違いました。

大きく分けると、子どもを育てる母親は「逃避的コーピング」と「調整的コーピング」をすることによってストレスに対応していました。簡単に言うと「逃避」とは、ストレスの原因から距離を置き心を休めることで、「調整」とはストレスそのものの見方を変えることで、ストレスを少なく感じることです。では、これらのコーピングのやり方と、ストレスの感じ方の関連はあるのでしょうか。

「逃避」と「調整」

結論から言いますと、これらコーピングとストレスは大いに関係しあっていることがわかりました。ストレスに対し「逃避」でコーピングをしている母親のストレス度は非常に高く、「調整」によってコーピングしている母親はストレスの感じ方が少ないことがわかりました。

さらに言えば、「逃避」傾向にある母親は、自分自身への周囲(夫・祖父母・相談機関など)のサポートが十分でないと感じていることが示されたのです。
これらの結果からわかることは、母親がストレスを強く感じているときは、周囲の人の母親へのサポートや、ことばによる共感・励まし・支持・助言が重要な役割を担っていることです。

トラブル時も助け合おう

小学校では多少なりともトラブルが発生し、困ってしまうこともあります。そんなときは、互いに共感や励ましをしあい、先生と保護者、夫婦、あるいは保護者(ママ友・パパ友)同士でサポートしあってストレスの少ない生活をおくりたいものです。

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