会社経営はお金がアホみたいにかかりまっせというお話 - 法人成りを考えている方へ
こんにちは!スガワラ@sugahara_webです。大阪で主にホームページ制作を事業とした株式会社PENGUIN WORKSという会社を経営しています。
さて、私の過去の記事を読んでいる人はお気づきかと思います。自己紹介が「フリラーンス → 会社を経営」に変わりました。つまり、法人成りしたということです。
法人登記したのは7月1日。この記事を書いているのは10月ですので、3ヶ月ほど経過したところです。
さて、今回は「いつかは自分の会社を持ちたい」「今は個人事業主だけどタイミングをみて法人成りしたい」という方に向けた内容です。
ズバリ、会社経営はお金がバカみたいにかかりっませ!というお話です。法人設立自体はもちろん素晴らしいことですし、新たなスタートだと思います。私もたくさんの「おめでとうございます!」を頂きました。
が、設立後に即倒産しては意味がありません。ので、誰も教えてくれない(であろう)会社にまつわるお金を私が知る範囲でお伝えします。
会社の設立費
会社の形態(株式会社か合同会社か)によって設立費は異なります。私の場合は、株式会社で総額¥326,510でした。内訳は以下の通り。
登録免許税:¥150,000
定款認証・印紙税:¥52,000
司法書士報酬:¥100,000
その他雑費(ハンコ代等):¥25,000ぐらい
まぁバカにならん費用ですね。私は司法書士の方に何から何までお願いしましたので、この金額です。ちなみに、司法書士によって報酬設定は異なりますがだいたい10万円ぐらいです。
一応、自分で出来なくはないので会社設立の手続き一式をセルフでやれば上記より10万円安くなります。とはいえ、20マソぐらいはかかるとな。当時の私は、本業で慌ただしくしていましたのでお金より時間を取った形です。
ちなみに、ほぼ全ての自治体で登録免許税が半額になる「特定創業支援等事業」というのを行っています。会社設立する人で急ぎでなければ得しかないので、利用する一択です。
↓大阪市の特定創業支援等事業に関するページ。私は引越しのタイミングが設立と重なり、利用できませんでした泣
会社設立後の維持費
20〜30万円を払って「よっしゃー会社立ち上げたぞ!」となったあなた。試練はココからです。会社を立ち上げた後は、税金やらオフィス代やら税金やら、とにかくお金がかかります。
もちろん、フリーランス(個人事業主)も個人事業税やオフィス代が必要なケースがあります。が、会社は必須かつデカめの出費が多いのです。順にみていきましょう。
(必須)税理士報酬
最低限、会社の決算申告は税理士にお願いしないといけません。一応、セルフでやっても法的には問題ないですが複雑過ぎるのでおすすめはしません。(というかほぼ無理)
依頼する税理士によりますが、売上1,000〜2,000万円ぐらいの会社ですと決算申告料として20万円ぐらいのところが多い印象。消費税の申告があれば、そこにプラス10万円ぐらいです。
もし顧問契約を結ぶ場合は、毎月の顧問料を支払う必要があります。これも税理士・会社の規模・売上によりますが、3〜5万円/月が多いよう。
ざっくり、税理士報酬だけで年間50〜100万円ぶっ飛ぶのを覚悟しないといけません。
(必須)赤字でも払う税金
個人事業税は赤字の繰越や事業所得が290万円以下などの条件付きで0円になります。ですが、法人の場合は赤字でも法人住民税の均等割という名目で年間7万円は必ずかかります。
赤字でも支払う税金って鬼じゃね・・・?はい、その通りです。鬼舞辻無惨もびっくりです。
お国様のいうことに、弱小企業が為す術ありません…
(ほぼ必須)役員報酬
「役員報酬 = 自分の給与」です。ルール上、0円にすることもできますが会社のお金を勝手に引き出すことはできないので、自分が生活に必要なだけの役員報酬を設定して毎月会社の口座から個人口座へ送金します。
私個人として、役員報酬がきついな〜と思うのは以下です。
一度決めた役員報酬は期の途中で変更できない(1年固定)
毎月、必ず支払わないといけない(同額の支払いがなかったら役員報酬を経費算入できなくなる)
社会保険料が高い(高い)
2のルールがあるため、役員報酬を経費算入するには1を守る必要があります。役員報酬自体は10万円でも20万円でも、好きな額で設定できます。大概、税理士と相談の上、決めることになるでしょう。
だが社会保険料、お前は許さん。会社との折半ではありますが、自分がオーナーの会社だけに実質全額自己負担と変わりません。
ちなみに、私は役員報酬は30万円にしていまして毎月の社会保険料はおおよそ約9万円。(会社で4.5万円、自己負担4.5万円)バカか?????
事前に顧問税理士から聞いてはいましたが、高過ぎじゃあないか???
↓払込書の金額を見た時のわたくし。
(人による)オフィス関連費、人件費
必須の経費だけでそこそこの金額な感じがしますが、さらにそこからオフィスを借りている人はその賃料、光熱費、インターネット代。
社員・アルバイトを雇っている人は人件費 + 加入必須の保険(雇用保険等) + 社会保険料。
事業として仕入れが必要なら仕入れ代や消耗品、交際費、交通費etc…この辺りは個人事業主でも共通でしょうが、必須の経費と合算するとかなりの金額になるよーということをお伝えしておきます。
法人成りはお金以外のメリットで考える
「節税のために会社にしましょう!」というのをよく聞きます。しかし、おそらく税金面だけで考えれば個人事業主の利益ベースで最低1,000万円。おそらくお金面でメリットが出てくるのは利益1,500〜2,000万円クラスの人になります。
そんな人、全体の何割だよ?というお話ですね。というわけで、個人的には「お金以外のメリットが魅力的かどうか」が法人成りを考えるポイントだと思っています。例えば、法人ですと以下のメリットがあります。
社会的な信頼度アップ
今まで取引できなかった大手企業と取引ができる(かも)
出資・融資が受けやすい
個人事業主は無限責任、法人は有限責任
法人割引で各種サービスや仕入れが安くなる(ことがある)
国の補助金の使える幅が広がる
「代表取締役」という肩書きが手に入る(ちょっと気持ちよくなれる)
5〜7はおまけみたいなもので、基本的には1〜4が法人としてのメリットです。特に、1に関しては私自身もヒシヒシと実感しています。
クリエイティブ・広告業界的には、インボイス登録していないと言うと「マジで?」となる風潮が少なからずあります。法人 + インボイス登録済であれば、対等な取引先として見てくれるので無駄な交渉・値引きや、モンスター顧客考え方が違うお客様を一掃するのには効果的ですね笑
法人成りを考えている人は、最低1年分は月次のPL(損益計算書)を作成して、事業が成り立つのを確認してからにしましょう、というお話でした。
このnoteを書いた人
菅原優斗(すがわらゆうと)
株式会社PENGUIN WORKS(ペンギンワークス)代表取締役。趣味はキャンプ、ゴルフ、スノーボード。最近、風呂で盛大に転倒して右横腹を負傷中。一児の父。ショートケーキのいちごは最後に食べる派。ChatGPTにDEATH NOTEの使用を肯定させようと格闘し、気づいたら2時間経っていたことがある。朝に弱く7時台に起きれなくなっているらしい。
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