スペイン バルセロナでの不妊治療を始めるまで

こんにちは、ゴンザレスPです。

今日はスペインでの不妊治療を始めるまで、を書いていきたいと思います。


僕と妻は3年前の2017年に結婚しました。

結婚当時、子供のことをどう考えていたかというと、「あまり真剣には考えていなかった」というのが真かもしれません。

結婚する前からお互い子供は欲しいねぇということは言い合っていたし、両方とも二人きょうだいだったこともあって、「子供二人はできたらえーな」なんてことを特にプランもなく言い合ったりしてました


ですが、当時僕は会社のスポンサー制度を使って、海外のビジネススクールに留学したいという気持ちがあり、会社の社内選考も通った後だったので、睡眠時間を削って勉強する日々が続いていました。


今振り返ると、新婚初年度にもかかわらず、夫婦関係はほとんど持っていなかったように思います。思い出すと妻に申し訳ない気持ちですが、たぶん当時は二人で同じ屋根の下で生活をして、時間ができると住んでいた街で二人で飲みにでかけて、という日々が新鮮でとても楽しかったのだと思います。


思えば、新婚当初のこの時期に、二人で妊活の計画を話し合ったり、あるいは情報収集をする中で「検査を一応してみよう」という話をしていれば、現在取り組んでいる不妊治療はかなり早い段階からすすめられたかもしれないな、と少し悔やむ気持ちはあります。不妊治療を開始した際、妻は「あの時たっぷり時間があったんだから検査やっとけばねぇ・・・」とつぶやくことがあったのですが、強情な僕は「あの時はあの時でかけがえのない時間を過ごしたんだよ!」と返してましたが、本当は僕の中にも悔やむ気持ちはありました


そんなこんなで新婚初年度が終わり、海外ビジネススクール留学試験の方は考えたくないお金・時間の犠牲の上に成功し、2018年夏から2020年5月まで、スペインのバルセロナに留学できることになりました。バルセロナに決めたのは、もちろん国の気候・食・カルチャーに僕自身あこがれがあったのもありますが、妻が首を縦に振ったのも最後の決め手としては大きかったです。


ただ、結局ビジネススクールのプログラムが2018年9月に開始した後も、僕自身は勉強の忙しさを自分の中の言い訳として、年末くらいまで夫婦関係を持とうという話はしませんでした。二人とも、2年間弱の留学期間中は(仕事の忙しさ・ストレスもないし)絶好の妊活期間だねとは話していたのですが、約3か月くらい無駄にしてしまったわけです・・・。その分、妻とはバルセロナの中やスペイン国内を旅行したり、世界中の国からバルセロナに学びに来ている学生と遊んだり、代えがたい時間を過ごすことはできましたが、妊活という意味では時間のロスでした。


ただ、学校が冬休みに入った2018年の12月から、どちらからかは覚えていないのですが、そろそろしっかり妊活をしよう、ということになりました。なんだかんだで、「あと1年半経つとあっという間に帰国のタイミングが来る」「もし出産まで終えるんだとするとそろそろ始めないと」というちょっとした焦りもあったのかもしれません。ただ、当時僕たち二人は、妊活開始さえすれば2、3か月で子供はできるものだと高をくくっていました


ところが、2019年に入り、ほぼ毎月、排卵期間1週間のうち2~4度きっちり夫婦関係を持っていたにもかかわらず、夏休みが終わる9月になっても妊娠することはありませんでした。「食生活に原因があるかもしれない」と考えてはネットで情報収集し、亜鉛やタウリンを取った方がいいから、と妻はバルセロナの市場でタコやマグロなどを買ってきてくれました。僕も、学校の同級生から聞いた「亜鉛サプリやコエンザイムを飲んだ方がいいらしい」という話を聞きつけ、夏休みに一時帰国した際、薬局2~3軒を回り、在庫ある限り大量のサプリを買い込みました(確か合計1万円分くらい)。店員の人たちからはとても好奇な目で見られましたが、鈍感力でおしきりました(笑)。


また、妻が生理時期前に「子宮が少しチクチクするかも」と言ったときには、ネット記事を検索し、「妊娠超初期症状として「子宮の痛み」がある」という情報を見て興奮したり、でも生理が来てがっかりしたり、ということを繰り返しました。


そんな時、ビジネススクールの日本人同級生も同じように妊活をしていて、バルセロナのクリニックに通っていたという話を聞き、二人で「そろそろクリニックでの検査やタイミングなどの相談をしても良いのかも」と話しました。


その日本人同級生から、現地で医療を専門にしている日本人のスペイン語通訳の方を紹介して頂き、まず夫婦二人でその方と会いました。その方は主に不妊治療の通訳をされていたのですが、その方自身もスペイン人の方と結婚され、不妊治療の末にお子さんを授かった、とのことでした。繰り返し言われたのは、「スペインは不妊治療において世界最先端です。今、この国で、さらに時間が比較的ある中で不妊治療を考えたのはラッキーです。絶対に今取り組むことをお勧めします」ということでした。


聞くと、スペインは不妊治療に対してきわめて合理的なアプローチを取っているとのことでした。

日本では①タイミング法⇒②人工受精⇒③顕微授精というフローで進んでいくのがノーマルかと思いますが、スペインは①タイミング法というステージが存在せず、いきなり②人工受精か、妊娠能力の低さによってはいきなり③顕微授精へ進む、とのことでした


医療が進んでいるためか、そもそもスペイン人が合理的な考え方だからなのか、お金さえかければ②体外受精や③顕微授精でアッサリ授かれるチャンスがあるんだから、最初からそれをやればいいじゃない、という考えの患者さんが多いようです。


これを聞いた我々には、正直戸惑いはありました。

潜在的にですが、できれば自然な形で授かりたい(皆そうしてるし・・・)、という気持ちがあったのだと思います。


ですが、とにかくまずは夫婦ともに妊娠能力の検査をしてみよう、ということになりました。これが2018年11月頃の話で、ここから我々夫婦の波乱万丈妊活ストーリー(!?)が始まります。


最初にネタバレになりますが、現時点でまだ子供は授かっていません。

従って、このNOTEを書いている今も、このストーリーがグッドエンドになるか、バッドエンドになるかはわかりません。


ですが、この半年強、夫婦で取り組んできた不妊治療は、誰に何を言われようと我々夫婦が共有した代えがたい経験であり、この経験に二人とも真摯に向き合ったことが夫婦の絆や信頼関係を強くしてくれたように思います。


読者の方(まだどれくらいいらっしゃるかわかりませんが笑)には、「幸せなストーリーが見たい」とか「どんなバッドエンドがあるんだろう」という視点というよりは、「夫婦として不妊治療に取り組む際、どんな向き合い方がいいんだろう」ということを考える際の、一つの参考にして頂くような視点で読んで頂ければ幸いです。なので、思い出せる限り、各ステージで二人がどんなことを感じ、どんなことを話して行動したのかを記述していければと思います。


では、次はいよいよ不妊治療スタートとなります!


長くなりましたが読んで頂きありがとうございました!

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