マガジンのカバー画像

現場からは以上です

12
ウェディングプランナーは見た!本当にあった結婚式現場の裏話。(2000字)
運営しているクリエイター

2023年9月の記事一覧

’80年代のブライダルフェア

結婚式場の黄金期、ブライダルフェアは年に2回、オフシーズンの夏と冬に大々的に行われていた。フェアでは結婚式のあれこれがデパートのように実物展示され、見て選べるので、 初めて見学に来る人だけでなく、すでに日取りが決まっている人も招待されて来ていた。どちらかというと新規集客・成約のためというよりも打合せを1日である程度済ませようとする向きが強かったと思う。 まずは全館のレイアウトから 1階のメイン会場には中央に本物の料理が価格ごとに展示され、その周りを業者さんがマルシェのよ

裁判沙汰になっても。

失敗は成功のもと、ピンチはチャンスというけれど、ウェディングで裁判沙汰になったら流石にへこむ。 次はがんばります!といった類のものではなく、やり直しのきかない一発勝負のウェディング。準備万端整えて「わたし失敗しないので」と言い切らなければいけないのだが、どうにもこうにも、、にんげんだもの。いろいろあるのだ。 新婦の名前を間違えた事件 挙式で牧師が新婦のお名前を間違えてしまった。私もその時、後ろの方に居て「あ、間違った」と思ったがもう遅い。新郎新婦退場の時だ。 そのあと司会

お宅訪問プランナー①

結婚式の準備打合せは、今では新郎新婦が会場やサロンに赴いているが、30年前は逆にプランナーがご自宅に訪問していた。しかも主催は新郎新婦ではなくご両家で、招待状も両家のお父さんの名前で出すのが慣例だったため、 プランナーは招待状の校正原稿を持って両家それぞれに赴き、同じ説明を2回してそれぞれの招待者名簿を預り、完成した招待状をまた両家それぞれにお届けに行く、という具合であった。 今から考えると、手間! しかも印刷業者さんも、原稿1枚でもいちいち大事に運んでくるものだから、原