人はなぜストーカーになるのか？

※この小説は2016年に連載を開始したものであり、当時の世相を反映し、絶妙にダサく古臭いと思われるものも散見されます。
それに輪をかけて、百鳥ユウカは痛い女ですので、精読に耐えないものがあるかもしれません。

しかしながら、編集部および著者の見解として、当時の貴重な文化遺産的な側面を評価し、連載当時のまま掲載いたします。

「あれ？　手紙がない！」

隆二のマンションのポストに手を突っ込んで確認したユウカは、すべての手紙が持ち去られていたことに喜んだ。隆二帰ってきたんだ！
ということは、ようやく隆二に私の思いが届いたのね！　あとは連絡を待つのみ。

それから一週間。
まだ隆二からの連絡はなかった。火曜日水曜日……、そして次週の月曜日を過ぎても。
プルループルルー。非通知。
これは、もしや……！！

「もしもし——」

「あ、ユウカちゃん、ママよ」

「なんだ、ママか。もう非通知でかけるなんて紛らわしいことやめてよ」