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生活の器 どう器を選ぶか

建築は器の様なものである側面がある。

陶芸家による一点物の器。
作家がデザインした器。
デザイン監修され工場で作られる器。
国宝の様な器。
100均の大量生産の器。
無印で買う器。
無銘だが両親から受け継いでる器。
キャラクターが描かれているが子供の頃から使っている器。
骨董の器。
金継ぎして大事に使うものだってある。

量産品であればガンガン使っても怖くない。耐熱だったら電子レンジにも入れられるし、メンテナンスも簡単だ。
作家物の器は食洗機に放り込んで洗うことができないし、割れたら同じものは手に入らない。
でも金継ぎしたりできる。

また、何を食べたいかで、器を決めたり、その逆に、この器に合う料理を作ったり…。なんでも使えるものがあれば、魚を乗せるための器があったり、用途が決められたりしてる物もある。
住むための器にどれを選ぶか。
いや買わなくたって良いよ。どれを使ってみたいかかな?

僕は今借家に住んでる。
借家だから、好き勝手にリフォームしたりは出来ない。けど、壊れたり古くなった部分はちょっと手を加えている。
金継ぎしてる気持ちだ。
いや、金継ぎよりももっと簡単に、接着剤でくっつけてその上にちょっとパテをつけてそこを好きな色で塗っている感覚に近い。

そうやって家と言う物の考え方のハードルを下げて行ってみると住宅を試せるのではないだろうか。

賃貸物件の現状復旧の考え方は、住む場所を考える事のハードルを上げている気がする。勿体ない…。
だから一生に一度の買い物としてしまうのだろう。

例えばアパートのふすまを木製の建具に変えるだけで、印象はガラッと変わる。これはたぶん大家さんと交渉できると思う。

使ってる器が少し欠けたのでそこだけ金継ぎする。
そうするとその器がとても特別なものになる事もある。

そういうちょっとした補修で済む場所は借り物から、自分の居場所に変えていけるのではないだろうか。
考えて行くととても愉快なものになる。

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