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拍子抜けするくらい、簡単にうまくいってもいいんです。

 思い込みって、怖いですね。うーん、たぶん最低でもこの1ヶ月、下手したら数ヶ月のあいだ、悩み躊躇していたことが、あっさりとうまくいきました。妻にも渋い顔をして「今日……やるわ」と宣言し、「厳しい戦いになるかもしれない感」を漂わせて家を出てきていたので、もう少し手こずる覚悟をしていたのですが、拍子抜けするほど簡単にうまくいっちゃったのです。

 場所は、とある飲食店のテーブル。向かいに座っているのは、カレーうどんをすする母。なんでもない雑談を交わしながら食事をしたあと、頃合いを見て僕はいったんトイレに立ちました。決意を固めるためです。席に戻って、「ねぇ、お母さん。話があるんだけど……」と切り出しました。

 相談というか、報告というか、慎重に言葉を重ね用件を伝えました。母からの返事を待つ瞬間、少し体が固くなっているのを感じました。なぜなら、文句や小言を言われたり、さいあく反対されるのではないかと心づもりをし、もしもやられたら反撃をしなければと身構えていたからです。しかし結果は、冒頭に書いたとおり。なんなら反対どころか、応援の言葉をくれた母に面食らいました。

 僕は最初から、どうせうまくいきっこないことを、かなり手こずるだろうことを予期していたことに気がつきました。「この悩んでいた期間のエネルギーロスを返せー!」と言いたくなったし、「こんなことならもっと早く行っておけばよかったじゃん」と自分の頭をポカポカ殴りたくなりました。

 ちなみに話した内容は、「家族三人でのフランス移住」についてです。人によっては「そんなこといちいち言わなくもいいじゃん、大人なんだから」と思う人もいるかもしれませんし、「え、そんなの簡単でしょう」という人、「それはすごいですね」という人、反応がばらけるんじゃないかと思います。

 ただ個人的にはこの経験、なかなかに大変だった母親との関係を抱えていた僕としては、ほんとうに奇跡のようなものだったのです。大事なことをしっかりと親にシェアして、応援までしてもらうって、じつは結構すごいことなんじゃないかと思うのです。毒親やら機能不全家族やらといった言葉が流行ったりする世の中ですから。

 と、本文が長くなりましたが、伝わったらいいなという点はふたつです。ひとつは悩んだり躊躇していることも、言ってみたり、やってみたら拍子抜けするくらい簡単にうまくいっちゃうこともあるかもしれませんよ、ということ。ふたつめは、両親といい関係が築けてると、人生に対する安心感とか信頼感がぜ〜んぜん違いますよということです。

 こうして僕は、ひとつずつ、この世界は怖くない場所なんだ、優しい場所なんだと学んでいくのかな。これからも、少しずつ確かに。

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 きょうも読みにきてくださって、ありがとうございます。ほんとに、ほんとーに面倒くさいことも多いですが、両親との関係が癒されたり改善されると、びっくりするぐらいあっさりと人生が変わっちゃったりするから不思議です。

有料メルマガ限定記事ですが、「母親から安心感をもらう」とか「父親から祝福を受け取る」などに、両親との癒しについて書いています。月額400円ですが、過去の記事も読み放題ですので、ピンときたらぜひに( ^ω^ )



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