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あなたが咲くべき場所で咲きなさい。

 いまではいい思い出だけれど、ぼくはある時期アルバイトをしていた。よくあるのは学生時代なんかだと思うけれど、この場合28歳のいい大人になってからだ。会社を辞めたはいいものの、当時こころざしていた本業では食べていけるだけのお金を稼ぐことはできず、夢破れたぼくはアルバイト生活を余儀なくされた。

 季節は秋から冬に向かうころで、日が沈みはじめる時間に仕事場へと向かう。夜勤だと時給がいいという理由でえらんだ。だんだん肌寒くなるにつれ、将来への不安はつのるばかりだった。はじめのころぼくは職場に着くとオレンジ色の制服に着替えて、せっせと牛肉を丼に盛りつける。来る日もくる日も同じ場所、同じ作業を繰り返すことに嫌気がさしはじめた。

 その日はそう遅くなくやってきた。バイトを辞めたのだ。次の働き先も決まらぬうちに逃げるようにして。次に見つけたのは、毎日都内近郊で募集されている日雇いの仕事をえらんでそこに派遣される形で働くバイトだった。結果的にこれは長くつづくこととなった。毎日いろんな場所に行って、違った種類の仕事をするのが性に合っていたようだ。

 ぼくは違うと思ったらやめていいと思う。自分が咲くべき場所はちゃんとどこかにあるから、その場所を見つけよう。もちろん全部違う違う違うと言いつづけたっていいけど、その責任は自分が取るしかないからご注意を、だけど。

 そういえば、この note だってそうだ。たぶん有名どころの blog サービスはほぼすべて使ってきたと思うけれど、やってみては肌に合わずにつづかなくって、、、。 note に運よく出会って、まだちっちゃいかもしれないけれど花を咲かせることができたと感じている。

 合わないところに無理していたって、あんまりいいことはない。だから、いろんなことを横から言ってくる人はいるかもしれないけれど、前を向いて逃げるのだって立派な選択だと、ぼくは思います。

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 きょうも読みにきてくださって、ありがとうございます。憧れもまた、あなたを縛りつけるものになりうるんですよね。むしろこっちのほうが怖かったりして、ね。

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伊勢神宮の写真の写真

 そういえば、この note で書いているようなエッセイ風味の日記という表現方法にいたったのも、ある意味では逃げつづけてきた末のことなのかもしれないと思いました。ということで有料ですが、ノウハウ的なものを書けないなと感じている人へ向けたエッセイのすすめみたいなものです。


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