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超一流の仕事術

セミナーに参加して、インスピレーションを強く刺激されたので言語化して見ようと思う。

講師の黒川精一さん(サンマーク出版 代表取締役社長)は稀代のヒットメーカーで、黒川さんが手掛けた本を書店で見たことがある人も多いのではないだろうか。

最新作の「居場所。」は自分も読んで面白かった(結構泣いた)のだけど、「不思議な構造の本だな」という感覚があり、このセミナーで答え合わせができた気がした。

 

参加した理由は「超一流の肉声をライブで聞けるから」が一番の理由で、自分が詳しくない分野であったとしても、超一流の人が自分の声で話すコンテンツは積極的に見るようにしている。

直近だと宇多田ヒカルさんのインタビューが公開されていて、短いけれども超真剣に観た。

棋士の真剣勝負のように言葉を1つ1つ選んで置いていくと、自ずとこういうトーンや間になるのではないかと思ったし、
自分が流暢に何かを喋る時、「それは本当に自分の言葉と言えるのか?」などと色々染み入るものもあり。

あと、英語と日本語で全くトーンや間が異なるのも興味深くて、「母語以外で自分にとっての真実を語ることはできるのだろうか?」と思ったり。

 

黒川さんも言葉を一つ一つ丁寧に選んで、力強く置くような話し方であって、それ自体も興味深かったのだけど、
(奇しくも宇多田ヒカルさんのインタビューの引用がセミナー中にあり、「超一流同士は感覚が近いのかもしれない」と思う)

個人的に最も面白かったのは「真実を探すルーティン」「希望の提案」の話で、自分が前職で必死に真似て学んだ仕事の仕方(仕事のみならず生き方と言ってもいいかもしれない)と重なっている気がした。

 

セミナーの中で黒川さんは「編集者には一定の仕事の仕方があるが、それはあくまで“編集者のルーティン”であって、“真実を探すルーティン”にはなり得ない」ということを仰っていて、

作った本が「他と同じ本」になってしまえば当然売れないし、「他と違って、かつ読みたくなる本」を作りたいのであれば、作り方から他と違うようにしなければいけない。

という極めて明快なロジックで、これも金言だったと思う。

「そもそも企画から始めない」と聞いた時には「え?」と思ったが、聞いてみれば納得感しかなく。。。

キリがないので、内容についての言及はこれくらいにしておきます。
セミナーの内容に興味がある方は是非セミナーを受けてみてください。本業に全然関係なくてもおすすめです。
黒川さんのXアカウントはこちら。https://twitter.com/kurokawa_sunma

 

重なっているかも?と思った部分が何かというと、

誰かと何かをする時には「自分にとっての真実」ではなく「その人にとっての真実」をその人よりも深く掴もうとする努力をし続ける。

全身を目にして、五感の全てを使って観て、仮説を立てて、また観続ける。仮説は立てるがすぐに捨ててしまって、どんどん新しい仮説を立てる。

「ついに分かったぞ!」と「自分は全く間違っていた…」というゾーンで反復横跳びし続ける感じ。 

そのプロセスの先に、「その人にとっての真実」の輪郭のようなものがぼんやりと見える。

そこでようやく「もしそういう真実があるのだとしたら、こっちに行くよりあっちに行く方がいいんじゃない?」と「心に希望を映しこむ」ような提案してみる。

「確かにそれがいいね、そうしようか」となれば、後は同じ方向に横並びで一緒に歩いていく。

導くとか、引っ張るとか、育てるとかそういうことではなく、同じ方向を向いて伴に歩いていくようなイメージ。
(より長く良い関係を保つために、最終的な意思決定者が誰か、など一定の上下の関係性は残すべきだけど。)

サポート役っぽい見え方だけど、「こっちよりあっちがいいんじゃない?」と良い提案するためには、知識・経験などアップデートし続けなくてはいけないし、知識・経験などが圧倒的な人じゃないと、結局良いサポート役にもなれないよね。という所感。 

 

黒川さん、準備してくださったスタッフの皆様
素晴らしい機会をありがとうございました。

 

この記事は宇多田ヒカルさんの最新アルバムを聴きながら書きました。
これ以上なくオススメなので、是非。


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