【その光が落ちたなら】
儚ければ儚いほど、その雅な輝きは美しい。
季節の終わり、ひとつの終止符。
線香花火という風物詩は、火薬の量が多ければ、広く火花を広げるが、その反面、その重量で核となる火の軸が大きくなりすぎて、すぐに落ちてしまう。そして細く巻かれた先端から、徐々に太い部分に達し、一番華やかな光を放っている時こそが、最もその火の軸がポツンと切れやすく、それはまるで人の生き方や人気職業にも似た危うさに酷似している。
そう儚く感じてしまうからこそ、夏の夜の線香花火は美しい…
「バブル時代の恩恵なん