マーベル初心者、20作品の履修を決意する。
ずいぶん前から、
「ドクター・ストレンジ」が観たかった。
だって主演俳優がベネディクト・カンバーバッチだから。
しかし手を出せなかった理由はひとつ。
友人の「それ観る前に、他のマーベル作品を観ておかないと面白さ半減するかも」という言葉。
「マーベルって繋がってんのかよ……!」
私は絶望した。
いかにも単発ですと見せかけて、
ハリーポッターよろしく前作を観ないと分からないだなんて。
さっそく当時、調べた。
…いや、ナンバリングの概念ゼロじゃないですか。
もうこっちの観る気もゼロになった。
そして、現在。
先日、私は何の気無しに別の友人に言った。
「ドクターストレンジが観たくてさあ」
その友人はガチのMCU好きだった。
私がアイアンマン1だけきちんと観ていて、
ペッパーちゃんが最高だという知識だけあることを伝えると、
"最低限"観るべき作品をリストアップし、教えてくれた。
これ。
ズブの素人が作ったやつなので表記が違うというクレームは控えてくださいね。
(この記事を書いている時点で3作品視聴済み。)
このリストが完成した時、
何が何だか分からなかったし、
"最低限"の言葉の意味を再度調べ直したくなった。
(たまたま他のMCUファンに見せたら「完璧」と言っていたので、自分で調べるよりもやっぱりその筋の人間に聞いてよかったのだ。)
一瞬、三日坊主マスターは躊躇った。
完走できなかったらどうしよう?
…だが、このタイミングでしか、MCUを履修する気力は未来永劫 巡ってこないだろう。
やってやるぞと鼻息を荒らげながら、
わたしはディズニー+に加入した。
ここからが本題だ。
まずは最初の一歩。
「マイティ・ソー」(2011)
映画が始まってすぐ、「オーディン」「スレイプニル」の登場に、オタク心が熱を持つ。
お?これは北欧神話?
なるほど、そこの界隈のヒーローか。
期待値があがる。
主人公・ソー。最初に飛び込んでくる印象はその傲慢さ。
マーベル=ヒーローというイメージで観始めたが、
本作は汎用的なヒーロー像としてではなく、いかにも神話の登場人物らしいクセのある描き出し方をしており、思わずニヤリとしてしまう。
神話の原典に登場し、のちのち偉大になる登場人物たちの「若気の至り」には一種の愛しさがある。
ソーとは、まさにそれを体現したキャラクターだ。
「慢心によって誰かの怒りを買い、力(または神器)を失うも、苦難を乗り越え、精神の成熟によってそれを取り戻す」
これがよくある若気の至りのパターン。
私は思う。
彼らの驕りとは、ありあまる強さへの自信から来るもの。
別角度からパーソナル面を読み解いていくうちに、我々は彼らの魅力を見出せるようになる。
特に私はギャップ萌えっていいよね党の支持者である。
ではソーの持つ憎めない魅力とは何か?
例えば、現代で出会う女性・ジェーンと焚き火を囲むシーン。
挫けそうになるジェーンを「諦めてはダメだ」と励まし、母国の話をするソー。
冒頭シーンの荒々しさはすっかりなりを潜め、少年のように無邪気で真っ直ぐである。
涙ぐむジェーンが、思わず微笑み、その横顔を見つめてしまうのも頷ける。
(ナタリー・ポートマンの美しさにこっちも釘付け)
彼の自信を分解して見えてくるのは、
勢いよく外に飛び出していく少年のような無鉄砲さと、王族らしい権力と余裕のあるものだけが他人に与えられる温かいハート。
このキャラクターの持ち味は、そこにあると思う。
もちろん、それだけが魅力ではない。
シンプルにめちゃくちゃ強い。
特に、ハンマー(ムジョルニア)を取り戻した後、真の意味で「ソーが持つべき武器」になったように見えた。
神話由来のヒーローのカッコ良さ。
私のミーハー根性にクリティカルヒットした。
こういった可愛げポイントとキメポイントの緩急がずるいのだ。
加えて、
信じていた弟に裏切られてもなお、その身を案じ続ける実直さも魅力的だ。
これも彼の心の強さに起因しているのだと思うと、やっぱりヒーローなんだな。と痛感させられる。
今後の2人の関係性が楽しみだ。
話は変わるが、
私は映画を最後まで観るタイプである。
映画館ならエンドロール後に劇場内が明るくなるまで、だ。
例外なく「マイティ・ソー」もばっちりエンドロールを観た。
すると。
やたら重要そうな予告が流れ始める。
どこかで見たスキンヘッドのひと。
何か研究の話をしているようだ。
ふむふむと流し見ていると現れたのは例の人物。
え?!?!?
どういうこと??
もはや混乱しかない。
マーベル、突然、心憎い演出を挟んできた…。
というかエンドロール観なかったらどうなってるの。
全員観るのか分からないのに、エンドロールにNGシーンがあったり、謎の伏線を張ってくるタイプの映画、
たまりませんね。
これもしかして毎回入るのかしら?
小ネタへの期待で胸がいっぱいになりつつ。
私にはまだ19本の映画が残されている。
そんな訳で、次回は
「アイアンマン2」
の感想を書いていこうと思います。
それはさておき、早く完走してロキのドラマシリーズが観たい日々。(現在2021.6.15)
では。
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