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配偶者に1000万円の借金があると告白されたらどうする?①

元夫が夫だったころの話。突然「1000万の借金がある」って言われたときは、そりゃびっくりしました。「どうするの?どうなっちゃうの?」しか頭に浮かんでこなかった。血液が逆流するような感覚。でも泣くことはありませんでした。

ただただびっくりするしかなかった

当時、私は家で仕事をしていました。某通信添削の採点です。それほど収入になるわけではなく、自分の趣味や美容院代に使うと残りを貯金する程度でした。1000万なんて、途方もなさすぎる。どうすればいいんだ?

「自己破産すればいいってわかったんだ」と平然と言い放ち、
「だって返さなくてよくなるんだから」とまで言いました。
「偽装離婚するという手だってある」と笑いながら言うので、
「この人だれだっけ…私の知っている夫じゃないぞ」とさえ思いました。

結局、個人再生という方法があることを知り、そちらにするよう
説得しました。なぜか渋っていましたが、承諾。
ただ弁護士さんのところに相談するまでは、月に20万ほど返済していたので
お金はほとんど残りません。

仕事を探しはじめ、自分の宝石を売りに走った

これは外で働くしかない。すぐに仕事先を探し始めました。同時に食べ物も買えない状態なので、質屋に出向き親からもらった宝石類、商品券などを売りに。亡くなった父がくれた、プラチナの指輪。
「持っておくとええで」と言ってくれた指輪。ピンチだからきっと父は許してくれると思うようにしましたが、この時はさすがに泣けました。

「あー金作ってくれたんだ、マジ助かる!」と満面の笑みで応える夫。
離婚が頭をよぎりますが、小学生の息子の顔が浮かび今は無理かと考え直す日々。

借金の1000万が膨大すぎて、さすがに実家のだれにも言えず、友達にも言えませんでした(結局3年以上誰にも言えませんでした)。

予兆はあったかもしれない50万円事件

その数か月前のこと。50万ほど焦げ付いてなんとか返済したという事件がありました。「金銭管理は俺がやる」と言われ、任せた私が悪いのですが、当時は頭の切れる夫に任せれば間違いがないと思ってしまったのです。

自信たっぷりで、「数字に弱い人には家計任せられないから」と鼻で笑った夫。

たしかにまあ数学は苦手なんだけど、それどういうこと?っていたら「あなたのことじゃない、一般論」とか言ってごまかした。

ケンカするのが苦手な私は、そこで引っ込んでしまったのですが、今も悔やんでいます。うつ病だといって、メンタルの薬を大量に飲んでいた夫に冷静なお金の判断ができるわけがないのに、なぜ止めなかったのか…

その自信たっぷりだった夫が「お金なんとかならない?50万足りなくて」とかいきなり言ってくるから「はあ?」ですよ。

結局私自身の貯金と、母から借りたお金で50万を返済しました。

母には、子どもの塾代が足りなくなったと言って、貸してもらいました。本当はこうやって助けちゃいけないんですよね。でも息子のことを考えると、早く解決したかった。

「もうこれっきりだよ」という私に「わかってる、ちゃんとするから。ちょっと計算ミス」という夫を信じてしまいました。

1000万借金発覚の前の「狂った時間」

そのあとポイントをうまく使うと得なんだ!とさらに気が狂ったようにカードを作る夫。「俺も年収ふえて、アメックスとか通るようになった」とはしゃぐ夫。家族カードを渡し、買い物はこれで!という夫。

実際気がくるっていたのでしょう。作ったクレジットカード、30枚以上はあったのではと思います。

「すぐ解約するから、作ってみたいだけなんだってば」っておかしいだろーー!!50万返せなくなって、カード解約になればよかったと後悔。

「カード作りすぎだし、ちゃんと返せている?」と聞くと
「当たり前じゃないか!俺はちゃんと考えている、今は余裕だってあるんだ」という…

新しい薄型のでかいテレビ。ブルーレイディスク。趣味の鉄道模型。音楽ソフト…次から次へとさまざまなものが通販サイトから届く。PASMOはクレジットカードと連携し、勝手にどんどんチャージされている…現金で買い物をすると、なんでカードを使わないんだ!と怒る夫。

睡眠薬を飲んでいるのに、ちゃりに乗ってコンビニに行く、大量のアイスをなぜか買ってきては冷蔵庫の前に座りもくもくとアイスを食べる毎日。

忙しいといって、家に帰らなくなる日がだんだん増えて行きます。メールに返事はなく、電話をすると電波の届かないところにいる、という声がむなしく響くだけ。途中で行き倒れになっているのでは?睡眠薬を飲んではふらふらして歩く夫を思い出し、深夜近所を歩き回ったこともあります。
子どもが心配ですぐ戻るのですが、気が気ではありませんでした。今書いてて思ったけれど、これは浮気してたんですかね?笑

その後もっと夫は変になっていきます。このあたりが一番苦しかったなあと思います…


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