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"Que sera sera."

ケセラセラ。
なるようになるさ。

アメリカ映画の主題歌から来たスペイン語風の言葉で、昭和の流行語。
「ケセラセラ」


私の大好きなアーティストであるMrs. GREEN APPLEが、2023年4月25日にリリースしたシングルの曲名「ケセラセラ」。日曜ドラマ『日曜の夜ぐらいは...』の主題歌にもなっている。


率直な感想は、もう最高of最高。
ミセスの曲はどれも私の背中を押してくれたり心を支えてくれたりするけど、新曲ケセラセラも間違いなく私の支えになる曲だなと最初の1音を聴いた瞬間から思った。


特に好きなのは曲中に2回出てくるこの歌詞。

私を愛せるのは私だけ。
生まれ変わるなら?
「また私だね。」

『ケセラセラ』Mrs. GREEN APPLE


コアなファンの方々の間では「これってもしや…?(涙)」となっているらしい。生憎私はその現場を見ていなかったし聴いていなかったので、まだまだファンとしてはご新規様一名ご来店状態だなと思ったのはまた別の話。


この歌詞を聞いた時、私はまだまだ死ぬわけにはいかないなぁ、と涙が出てしまった。大袈裟かと思われるかもしれないけど。


小さい頃からただ漠然とここから消えてしまいたいという願望が、心のど真ん中にあった。その理由をここに書くわけにいかないので割愛するが、その気持ちは押し込もうとすればするほど、隠そうとすればするほど、その反動で大きくなってしまうらしかった。

最終的に、何でもいいからこの場から逃げ出してしまいたい欲望による「生きていたくない」という気持ちと、かろうじて残っていた理性による「死んではいけない」という気持ちに板挟みにされていた。

正直、この板挟みにされている時間が何よりも苦しかった。
何もできない自分が、何ができるわけでもなく、何をするわけでもなく、ただ時間だけが過ぎていっているという事実が恐ろしくてたまらなかった。

私は自分で、勝手に、自分自身の心を抉り続けていた。
他の誰でもない自分自身で。



今はもうそんな気持ちに板挟みにされてもがくような時間を過ごすことは滅多になくなった。けど、この歌詞を聞いた時一番忘れてはいけない何かを、ようやく言葉にしてもらえた気がした。


今の私は生まれ変わっても、もう一度自分になりたいとは思わない。
できることなら今すぐにでも記憶を全部消し去って、別の人間としてやり直したいくらいには、自分の今までが好きではない。


『生まれ変わるなら?「また私だね。」』
___確かに。そう言える人生にしてみたいな。

『私を愛せるのは私だけ』
___自分の人生を愛していると、最期に言えたらいいな。


この世界に私の生きた証が残らなくとも、最期にそう・・言い遺せるような、そんな人生があればいいな。


大袈裟かもしれないけど。


私の苦しかったことなんか私以外には関係のないことだし、生きるのが苦しいと思っている人なんてこの世にごまんといるだろう。

でも自分の苦しみって誰かと比べるものではないし、それに足を取られて生きていくのか、それとも共に生きる覚悟を決めて前を向くのかを決めるのも私の勝手。

そう、これはこの世に放たれたある一曲で、私の心が少し救われたという、世の中の大半の人にとってはどうでもいい話。


でも私にとっては大切な一歩になっているという話。




私を愛せるのは私だけだもんね。

生まれ変わっても「また私がいいな」と言えるような人生にしたい。

でもそれを目標にも夢にもするつもりはない。

これからを明るく照らすための合言葉。


”Que sera sera."





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