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2023、3度目の正直。

2023年度、3度目の受験期が始まった。

昨年1年間を一緒に戦ってくれた彼女は今日から大学生。早速オリエンテーションがあったようでLINEでその詳細を教えてくれた。

心に抱えた負債を投げ出してから3年。あの時は自分を守ることで精一杯だった。学校から飛び出したあの日に連絡先を最小限に絞って鍵をかけたインスタを覗くと、あの時を支えてくれた友人たちが大学生の春休みを謳歌する欠片を見ることが出来た。

羨ましい、悔しい、という気持ちがない訳では無い。中には後輩たちもいて、それぞれの場所で新しいスタートを切っていた。みんなより学年が下になるのかという事実は分かりきっていたこととはいえ、やっぱりきつかった。


私が今年やるべきことは現役の時から変わらない。
第1志望校からの「合格」の2文字を貰うべく、ただただ机に向かうしかない。何か面白いことが起こる方が不思議なくらい代わり映えのない日常。

ただ1つ、私の3年目の受験生活で変わったことといえば、生まれて初めてバイトを始めたことだろうか。

家の近くのコンビニで週2.3日ほど働き始めた。

生活リズムと人馴れ、あとは少しばかりの受験料の足しになればと始めたバイト。案外楽しくてハマってしまっている。

「働くのは大変な事だ」とあれだけ周りの大人から言われていたけれど、実際に経験するまでその大変さを知ることはないのだと痛感する。やはり知っていると分かっているは違う。

されどバイト、たった3~4時間勤務、週2~3日。
これが正社員ならどんなにキツいか。父や母はもちろん、世界中の働いている人達にキャンディをどっさり届けたくなってしまった。


それと気がついたことがもう1つあった。

人の目線や見えない視線に押しつぶされそうになっていた学生時代。ちょっとでも失敗すればこの世界の全てが後ろ指を刺してきて私を罵倒するのではないかと恐ろしくて仕方なかったあの日、大人から言われた「他人はそんなに気にしてないよ」が全く信じられなかった。

でも、案外それが正しいことに気づいた。
レジの接客、3時間と言えどかなりの数のお客さんが訪れる。なれない作業、流れるように接客する中でふと思った。そういえばさっきのお客さんってどんな顔してたっけ。

ほんの数十分前に顔を合わせたはずなのに、その人が何を買ったのかも、どんな服を来ていたのかも、どんな髪型をしていたのかもぼんやりとしていて余程強烈なキャラクターだったり、私がヘマをしでかした場合じゃない限り詳細な部分は思い出せなかった。

結局そういうことなのだ。人は見てるようで案外見ていないんだなと、身をもって体感した。


確かに私は遅れているだろう。普通はそのままで行けるはずの場所に2年も時間をかけてしまっているからね。

ある人は2浪は意味が無いから1浪で受かった所へいけと言っていた。

ある人はそんな大事な時期にバイトなんてありえないと言った。

ある人は一緒に大学生になりたいと言ってくれた。

ある人は2浪する価値はあると背中を押してくれた。

私の友人たちは私より先に次のステージへ進んだ。
私はその前で足踏みしてる。

だけど私にもできることはあるだろう。
結局は自分がどうするかで決まってしまうこと。
悔しいし、羨ましいし、嫌になるけど、再び生まれたこの1年間で知っているを分かっているにどれだけ増やせるかが勝負だね。


腐っている暇はない。壮大な自分の妄想を現実にするために。
さぁ、やってやろうじゃないか。

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