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『#DX白書2021』公開記念連載⑤ 「B to BビジネスのDXの勘所」

皆さんこんにちは!

Kaizen Platformのスドケンこと須藤憲司です。

前回お届けした「DXが起こした顧客体験革命」、いかがでしたでしょうか。


#DX白書2021 』 は1,350DLを超えました!TwitterやFacebookでたくさんシェアしていただき、本当にありがとうございます!!🙏

まだご覧頂いていない方は、年末年始のお供に是非どうぞ!

ここまで4回にわたってお届けしてきた記念連載もこの第5回で最終回。

コロナ禍で成長した企業も多かったB to Bビジネスは、DXでどう変わるのか?何を変えるべきなのか?解説していきたいと思います。


前回のおさらい

まずは前回の内容をおさらいしていきましょう。B to Cビジネスでは、顧客接点と購買体験に大きなDXが起こり、D2COMOといった顧客体験革命が起こっていることをお伝えしました。

消費者がメーカーや中小の飲食店とデジタルで直接つながる時代、消費者の変化を的確に捉えなければ、いつの間にか自社のビジネスの主戦場だった店頭やリアルから「購買が消えてしまう」こともあるかもしれないというお話でした。

連載の最終回である5回目は、『 #DX白書2021 』の中から、11章~13章「B to BビジネスのDX」について重要なポイントをお届けしたいと思います。

(ちなみに、前回の内容につづく9章、10章については「B to CビジネスのDX」について考える上で参考となる考え方やデータを掲載してありますので、合わせてお読みいただければと思います!)


非対面・非接触のセールス活動で業績を伸ばすために

2020年、B to Bビジネスには「非対面・非接触」という大きな変化が訪れました。リアルな展示会も、訪問営業も難しくなり、飛び込み営業はお断りと、新規のリード獲得が難しくなりました。しかも担当者がオフィスにいるのか、在宅しているのかすらわからない状態になりました。

企業がそもそもマーケティング予算を削減したこともあって、アポイントを取りづらくなったという営業の皆様も多いのではないかと思います。

DX白書2021_完全版_DL用

コロナ禍で当社は何をしていたのか?

こうした状況で、私たちKaizen Platformはいったい何をしたのか。結局他人のお話よりも、まずは当社の取組を例に、B to BビジネスのDXのヒントを考えていきたいと思います。

まず、4月初旬からフルリモート体制に完全移行しました。もちろん、営業活動もフルリモートです。

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それから猛スピードで「土管(どかん)」をつくることに専念しました。一般的に、認知、興味・関心、検討、購入と呼ばれるユーザー行動は、マーケティングファネルと呼ばれ「漏斗(ろうと、ファネル)」型になっています。

しかし、コロナ禍のような緊急事態に漏斗型では間に合いません。ものすごいスピードで、顧客の必要火球の要望に答える「土管」をつくらなければ、自社も顧客も厳しい状況になってしまいます。


緊急事態宣言下で週に1回、新商品をリリース

そこで商品設計を「不要不急」から「必要火急」へと急転換することにしました。まず、顧客が今困っていること、自社に入って来ている相談内容を洗い出し、それに応じた新しい商品を考案、週に1回リリースしていきました。

振り返ってみると、4月に

非対面の営業活動向けの「営業資料の動画化」

カスタマーサポート/サクセス向けに「FAQ・マニュアルの動画化」

人事向けの「採用コンテンツの動画化」

デジタル販促をサポートする「パンフレット・カタログの動画化」

と4つの商品を毎週ローンチしていきました。


爆速でこうした商品設計の転換を行った結果、コロナ禍でも急速に売り上げを伸ばすことができました。

それに加えて、自社のプレスリリースを動画化したり、ホワイトペーパーの作成やウェビナーのコンテンツ化を推進して発信を強化したりと、デジタル上でコンテンツを発信し続けるための、あらゆる打ち手を実行していきました。

ある意味、その集大成が今回の  #DX白書2021 だったと思います。

こうして「不要不急」だった自社の商品を、「必要火急」へと転換することを実現しながら、認知していただくためのデジタル上でのコンテンツの普及を緊急事態宣言下でもやり続けました。

こうしてインバウンドで次々と問い合わせをいただけるようになり、おかげで緊急事態宣言下でも、新規アポイントを担保し続けることができたのです。


緊急時のムリ・ムラ・ムダの減らし方

このような緊急事態に、営業パーソンが無理に行動量を増やすことはおすすめしません。無理な営業活動を続けても、営業パーソンの心身が疲弊するだけですし、顧客は予算を絞っていますから受注にも結びつきません。

急にリリースした新商品について売り方研修をしても、営業パーソンごとにセールストークの質にムラが出てしまいます。緊急時に大変な思いをして営業活動を行っても、無駄が多くなってしまいます。

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こうした事態で重要なのは、ムリ・ムラ・ムダを減らすこと。商品設計を変えて顧客ニーズとの摩擦を極力抑え、営業のムリを減らし、営業資料を動画化してムラを減らす。そしてウェビナー開催する中で、そのコンテンツをホワイトペーパーやnoteへ転用するなどしてムダを減らしました。

イベントやウェビナーを実施する際も、毎週毎週変わる情勢に合わせて時機にあったゲストやテーマ選定を行い、アジリティ(機敏性)を向上させることに注力するようにしました。

このムリ・ムラ・ムダの低減、およびアジリティの向上は、B to BビジネスのDXにおいても非常に重要な意味があります。


B to B企業における「顧客体験DX」の論点とは何か?

今回、コロナ禍で多くのB to B企業が自社の営業活動の大部分が訪問営業(フィールドセールス)によって成長維持して来た事が明確化しました。

裏返せば、コロナで全員インサイドセールスになる事を余儀なくされたわけです。

ここからが重要な論点でして、では「全員インサイドセールスになったら顧客に対して満足な価値提供が出来ているか?」と問われると、必ずしもそうではない、むしろ胸に手を当てると少し胸が痛むという方が大半なのではないか?と思います。

私の所にも多くの企業が「営業を全てインサイドセールス化」したいというご相談が沢山入りました。

そんな中で、営業プロセスの中のどの部分をDXできるか?というのは販売している商品サービスの特性に依存するという事がわかって来ました。

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つまり、SIや広告や人材やコンサルなどの業界では、顧客毎の課題に合わせてすり合わせながら価値提供を行なっている商品を販売しています。

これらのビジネスにおいては、いかに顧客の社内に入り込んでいくか?が非常に重要になって来ます。

一方で、SaaSを中心とするパッケージサービスは、いかにサービスを組み合わせて顧客のニーズに応えるか?が非常に重要です。

これらのパッケージサービスは、顧客のニーズが生じるタイミングをいかにキャッチできるか?が極めて重要な営業のKey Success Factorとなります。

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その際に、まず当然の事ながらそれぞれの営業組織では、事業戦略や営業目標の設計の仕方が大きく変わって来ます。

そのビジネスモデルとビジネスプロセスの相性から、営業プロセスのどこをDXするのか?あるいは販売している商品のどこをDXするのか?を考えないとその戦略は上手くいかないという事が見えて来ました。

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これ、本当は具体的に色々見えてきたのですが、ぜひ自社でどうしたらいいのか?をご相談頂く場合は、こちらからお願い致します。色んな企業内でDX戦略を考えていくワークショップなんかも実施しております。



VUCAを機会と見るか? 脅威と見るか?

さて、このようにB to C/B to Bそれぞれの領域での、これからの時代に取り組むべきDXのテーマについてお話してきましたが、自社のビジネスをDXしていく際に、チェックすべき3つの項目があります。

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1 その戦略はモノゴトの移動コストを下げているか?
2 利便性を高めるビジネスか? 人々の「好き」を刺激するビジネスか?
3 リッチ×パーソナライズ化した体験を提供できているか?

自社のDX戦略や商品を改めてこの観点で見直すと、人々に受け入れられる体験を設計できているか?が確認しやすいのではないかと思います。

これから先、VUCA(不確実性)の時代はまだ続くでしょう。長い目で見たとき、このタイミングをチャンスと見るか?脅威と見るか? 見方一つで、みなさんのビジネスの未来は大きく変わってくるのではないでしょうか。


これまで5回にわたって『#DX白書2021 』公開記念連載にお付き合いいただき、ありがとうございました。これまでお伝えしてきた内容について、もっと詳しく知りたい、2021年、ビジネスはどう変わるのか深く理解したいという方は、フルバージョンのホワイトペーパーをダウンロードしてみてください。

コロナ禍からデジタル庁まで、様々なDXの動きやキーワードの解説、事例など2020年のDXの総決算となる全164ページの超大作のホワイトペーパー 『#DX白書2021』 ダウンロードはこちらから(無料です)




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